特注のステンドグラスが彩る「ジャワ」

阪神「尼崎」駅の北西、尼崎中央商店街の1本北の通りで雑居ビルに挟まれひときわ目立つヨーロッパの古民家風の建物が、1957(昭和32)年創業の「ジャワ」。外装、内装ともに先代のこだわりが息づく純喫茶は、昭和から時が止まっているかのようなたたずまいを見せています。

先代のこだわりが息づく純喫茶

年季が入った扉の奥には、梁(はり)を渡した焼き杉板の天井や重厚感のある木製家具、石造り風の壁など、あめ色の空間が広がっています。テーブル席に腰を落ち着ければ、入り口側のステンドグラスを通した柔らかい光が店内を満たし、どこまでも心地よい時間が流れていきます。花を描いた鮮やかな作品は約50年前、火災に遭った建物を再建する際にステンドグラス作家に依頼した特注品。「創業者である父が、どんな建物にするかヒントを得るために神戸北野異人館街を訪ねた時に出会った作家さんと聞いています。ステンドグラス以外も、外装から内装、調度品に至るまで全て父の趣味です」と話すのは、店主の戸嵜廣子さんです。

自慢のコーヒーは、大阪の自家焙煎コーヒー豆専門店から仕入れ、ひきたてをハンドドリップ。中でも「アイスコーヒー」(550円)はバター焙煎の豆を使い、ドリップしながらグラニュー糖を溶かします。「最近は無糖を好む人も多いですが、初めから砂糖を入れる方がこくが出ます」と戸嵜さん。「ボトルで売ってほしい」と頼まれるほど人気を集めています。

フードメニューでは「ハンバーグランチ」(1,200円)がよく出るそう。自家製ミートソースで煮込んだハンバーグはふっくら軟らか。ハンバーグはもちろん、ソースにもニンジンやタマネギのみじん切りがたっぷり入っていて、手作りのぬくもりが伝わります。 「父の他界から20年余り、一緒に店を守ってきた母が昨年亡くなって畳むことも考えました」と戸嵜さん。先代の頃から通う常連さんたちに励まされ、できる限り続ける決心をしたといいます。常連さんには変わらないもてなしを、昭和世代には心落ち着く時間を、若い世代には新鮮な驚きを与えてくれる「ジャワ」。ゆっくりと過ごしたい街中のオアシスです。

花を描いたステンドグラスが薄暗い店内を華やかに彩ります。
天井近くにしつらえた棚には、壺(つぼ)や面など世界の民芸品がずらり。
サラダとライスがセットになった「ハンバーグランチ」はボリューム満点。「アイスコーヒー」は氷が溶けにくいステンレス製のグラスで提供されます。
ミカン、パイナップル、モモのシロップ漬けにバナナと牛乳、氷を加えてミキサーにかけた「ミックスジュース」(620円)。
2階建ての外観はヨーロッパの古民家風。
ジャワ
尼崎市神田北通3-37
TEL:06-6411-4226
営業時間:10:30~16:30(土曜、日曜、祝休日は10:00から)
定休日:木曜
席数:カウンター4席、テーブル16席
アクセス:阪神「尼崎」駅から徒歩約5分
マップ:https://maps.app.goo.gl/VefSVgU5N4Y9SUbn7
logo
SPECIAL 特集
季節の行事や話題を中心に月替わりで設定したテーマに沿って、食、文化、歴史、自然などさまざまな視点から神戸・阪神間の奥深い魅力に迫ります。
Recent Articles