毎日履きたいカスタムオーダーのスリッポン

オーダーメード靴のブランド「HIBI」では、フルオーダーは敷居が高いという人向けに、素材の革と糸を選ぶことができるスリッポンを提供しています。オン、オフ問わず使えるシンプルなデザインには、作り手の「“日々”履いてほしい」という思いが込められています。

毎日履いてもらえるデザインに

「HIBI」のアトリエは、神戸市兵庫区の「みなとやま水族館」に程近い住宅街にあります。作り付けの棚には、顧客がオーダーの際にサイズを確かめるためのサンプルがずらり。その一角に、赤や白、黒といったさまざまな色、サイズのスリッポンも並んでいます。「デザインは1種、サイズは22㎝から28㎝まで、0.5㎝刻みであります」と話すのはブランドオーナー兼職人の田中康雄さんです。

田中さんがブランドを立ち上げたのは2012(平成24)年。「就職した靴メーカーは分業制で、一つの靴が多くの人の手によって作られています。もちろん分業制の良さはありますが、一人で最後まで仕上げるものづくりがしたかったのです」。仕事終わりに靴作りの教室に1年間通い、卒業後「HIBI」を設立。本格的に受注製造をスタートさせました。現在も靴メーカーに在籍しながら、週末だけ「ともに作る靴」をコンセプトに個人活動をしています。

スリッポンは、オーダーメードの入り口として用意した商品で、表面と内側に使う革、ステッチ用の糸を自由にカスタマイズできます。シンプルで上品なビジュアルは、知り合いの家具職人が履いている様を思い浮かべてデザイン。脱ぎ履きがしやすく、それでいて脱げにくいものにするため試作を繰り返し、甲の深さやかかとの高さはミリ単位で調整しています。思いのほか軽く、歩きやすさも抜群です。「仕事の時はもちろん休日にも履いてもらえる靴を目指しました」

甲を深くしているため、丈が長めのパンツを合わせばブーツのように見える「HIBI」のカスタムオーダースリッポン(3万5,200円)。デザインがシンプルな分、スウェードやスムースレザー、シボ革など、選ぶ革によって表情が変わります。
かかとの高さは約2.5cm。中底も革を使用しているため、歩くたびに足になじみ、より履きやすくなります。底に付けるゴム(ハーフラバー)はオプションで1足2,200円。

ものづくりの楽しさも味わってほしい

カスタムオーダーは革選びから始まります。30種ほどの中から表面に使うアッパーレザー、内側に使うライニングレザーを選び、それに合わせてステッチ用の糸をセレクトします。次に、サンプルに足入れをしてサイズを調整。「小指が当たる」「甲が入りづらい」等の声にも対応し、1カ所1,100円で修正してくれます。出来上がりは約1カ月半後。世界に一つだけのスリッポンの完成です。

「お客さまには、オーダーすることで一緒に靴を作っていく感覚を味わってもらえたらと思っています。この革がこうなって、こんな靴になるんだと、ものづくりの楽しさも知ってほしいですね」と田中さんは話します。

今年の父の日は、父親と一緒に「HIBI」のアトリエを訪れ、好みの革を選んで、“お父さん仕様”の靴を作る。その過程こそが最高の贈り物になるに違いありません。

革は約30種、糸は5種がそろっています。「革と糸の組み合わせを考えるのも楽しいですよ」
「ブランド名のHIBIは日々のこと。毎日履いてもらえる靴、毎日履きたい靴が信条です」と田中さん。
アトリエ&ショップ ヒビ
神戸市兵庫区雪御所町6-3
TEL:090-8527-7369
営業時間・営業日:Instagramで確認
アクセス:地下鉄「湊川公園」駅または神戸電鉄「湊川」駅から徒歩約15分
Instagram:https://www.instagram.com/hibi.shoes.minatoyama/
マップ:https://maps.app.goo.gl/keuuxWPTrEY8caCZ6
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