ブックカフェでいつもと違う読書の時間
一人席に着いてじっくりと本の世界に集中したり、スイーツをいただきながら普段は読まないジャンルの本を手に取ってみたり。お気に入りのブックカフェを見つけて、読書をより楽しみませんか。
自分だけの時間を活字と過ごす
阪急「六甲」駅から東へ線路沿いを10分ほど歩くと「cafe&booksかささぎ」があります。一人で過ごす静かな時間を大切にしており、おしゃべりは禁止。文庫本が並び、読書をしやすいようにランプがともるテーブルで、おのおのが本と向き合います。
「読みかけで帰らないといけないときや、好きな作家さんの本を見つけたときには持ち帰れるように、文庫本は定価の半額で販売もしています」と話すのは、店主の村上不二男さん。いろいろな作品と出合えるようにという思いから、店内に約1,000冊ある本は、文庫本以外にも専門書や漫画など幅広いジャンルをそろえています。
ユニークな取り組みの一つが「しるし文庫」と名付けられた本棚です。興味を持った所に線を引き、ページの端を折り、感想や気になったことなどを自由に書き込める本を収めています。付箋とマーカーも置いており、誰もが思いを本に残せ、他人の思いにも寄り添えます。その他にも、名作をおさらいできるコーナーを不定期で設けたり、本に登場するおいしそうな料理を「あの本のメニュー」と題して期間限定で提供したりすることも。「深夜食堂」に登場するプリンをイメージして作った「プリン」は定番化し、金曜から日曜限定でいただけます。
最近は選書と探書のサービスも始めた村上さん。「帰り際に『ゆっくりできました』と声をかけられた時はうれしかった。これからも皆さんが本に親しむためのお手伝いをしたいですね」
神戸市灘区楠丘町3-11-15 東六甲ビル2F
営業時間:11:00~19:00(金曜は14:00~21:00)
定休日:月曜、火曜
席数:テーブル8席
アクセス:阪急「六甲」駅から徒歩約10分
Instagram:https://www.instagram.com/cafebookskasasagi/
本を見ながら手作りスイーツを楽しむ
神戸・元町の鯉川筋にある「TEA&library CORENOZ」。壁に沿って大きな書棚が立ち、書斎のような落ち着いた空気が漂います。
本棚の一角は、個性的な現代アートや古いまち並みの写真といったインパクトのある表紙を見せるディスプレイで視覚に訴えます。「美術系の学校へ通っていたことや建築関係の仕事をしていたことから、写真集や画集といったビジュアルブックが中心です」と店主の池田則子さんは話します。
もともと本好きだった池田さんは自分で何かやりたいと一念発起し、本を読める喫茶店を開くことに。カフェスクールに通ったり、ケーキの作り方を習ったりと、約4年の準備期間を経て21年前に店をオープンしました。自然、アート、家具など池田さん好みの本が並び、大人も楽しめる絵本、書店では出合えない絶版本、廃刊した雑誌もあります。「本に囲まれた環境が好きな人に来てもらえればうれしいです」。蔵書数は約900冊、今も増え続けているといいます。
飲食のメニューは全て手作りで、ランチ以外にも「キッシュ」(350円)、「フレンチトースト」(450円)、「スコーン」(300円)など、小腹が空いた時に食べたくなる料理を提供。「子ども連れでも、一人でも、誰もが気軽に来られる場所でありたいと思っています。ゆっくり過ごしてほしいです」
神戸市中央区中山手通4-1-11 山手ユージハウス202
営業時間:12:00~19:00(土曜は15:00~19:00)
定休日:日曜。土曜は不定休あり
席数:カウンター4席、テーブル8席
アクセス:JR・阪神「元町」駅から徒歩約10分
Instagram:https://www.instagram.com/corenoz/