老舗精肉店の味をアレンジした焼き豚　

JR「垂水」駅の北に店を構える焼き豚専門店「き志もと」。垂水区内の老舗精肉店で修業した岸本康太朗さんが2016（平成28）年、「焼き豚だけで勝負がしたい」と独立して店を開きました。

商品はあっさりとした「モモ」（100ｇ400円）、軟らかい「ロース」（100ｇ450円）、程よく脂が乗った「肩ロース」（100ｇ450円）、脂たっぷりの「バラ」（100ｇ450円）の4種で、いずれも九州を中心とした上質な国産の豚肉を使用しています。「修業時代に学んだ作り方を自分なりにアレンジしました」と岸本さん。甘辛い特製だれに2日間漬け込んだ豚肉を専用の釜に入れ、炭火で1時間半から2時間じっくりと焼き上げていきます。「季節や気候によって火力が変わり、油断するとすぐ焦げるので気が抜けません」。厨房にたれの香りが立ちこめると、頃合いを見計らって取り出します。焼き上がりは11時前と14時前の1日2回で、店頭に並ぶと早々に売り切れる日が多いそうです。

賞味期限は当日中ですが、2週間保存可能な真空パックもあり、お中元やお歳暮といった贈答用にも人気です。そのままはもちろん、ご飯に目玉焼きと一緒にのせて「焼き豚丼」にしたり、サンドイッチの具材にしたりするのもおすすめ。やわらかくて上質な肉と、絶妙な焼き加減を実現するテクニック、試行錯誤で編み出した秘伝のたれが三位一体となって生み出す、究極の一本です。