クラフトビールで神戸を盛り上げよう
神戸でも近年、クラフトビールを提供する店が増え、いくつかの店舗が連携してまちを盛り上げようとする動きも出てきました。神戸のクラフトビール文化と「神戸ビアクラブ」の取り組みをピックアップします。
発展途上の神戸のクラフトビール
日本でクラフトビールが注目され始めたのは、10年ほど前。じわじわと人気が高まり、神戸でも独自のビールを手がける醸造所やクラフトビールを専門に扱うビアバーが登場。ホップの香りと苦みがしっかり感じられるIPAから果実を使ったフルーティーなフルーツビールまで、バラエティーに富んだクラフトビールが飲めるようになりました。
ところが、コロナ禍で世の中は外飲みから家飲みへと舵を切り、酒類を提供する店は大きな打撃を受けます。そんな中、2年前に結成されたのが神戸ビアクラブ。「PUBLIC BAL PACINO」の店長、前田大作さんが5店舗に声をかけ「沈んだまちをクラフトビールで活気づけたい」と立ち上げました。
神戸には、クラフトビールの醸造所は片手に収まる程度、味わえる店は20軒近くありますが、組合などの組織はなく、イベントも地元の店が主体となって企画するものはごくわずかだそう。「大阪や京都などでは年に数回、万単位で人が集まる催しが開かれます。神戸もいずれはそこを目指せたら」と期待を込めて話します。
賛同店を集めてイベントを開催
同クラブはまず、クラフトビールの店舗を紹介するマップを制作し、一般の人たちに配布。そして昨年8月から10月に毎月1日、さらに今年5月に2日間、三宮センター街の南にある広場「三宮プラッツ」で、ビアバー8店舗が参加する「クラフトビアガーデン」を開催しました。「ビールはおじさんに支持されているイメージが強いですが、男女とも幅広い年齢層の方が来てくださり、手応えを感じました」
9月17日には、規模を拡大して阪急「神戸三宮」駅の北にあるサンキタ広場での開催を予定しています。「これから賛同店を増やしていき、いずれはドイツのオクトーバーフェストのような大きなお祭りができれば」と話す前田さん。仲間と手を携え、クラフトビールでアフターコロナのまちを盛り上げます。
【神戸ビアクラブのメンバー店】
PUBLIC BAL PACINO
ベルギービールやギネスビールなど全10タップ。“注ぎ分け”のテクニックにより、こくを出したりクリーミーにしたり、多様な味わいを提供します。テラス席もあり、年中ビアガーデン気分が味わえるのも魅力。
神戸市中央区北長狭通2-8-10 神戸サテライトビル4F
TEL:078-392-4449
営業時間:17:00~24:00
定休日:不定休
席数:カウンター8席、テーブル17席(うちテラス10席)
アクセス:JR・阪神「元町」駅から徒歩約5分
ハレとケ
壁に切り絵が埋め込まれたアートな空間で、店主が各地を巡って見つけたおすすめの国産クラフトビールを9タップ用意。フレンチ出身のシェフが手がける料理のクオリティーの高さも見逃せません。
神戸市中央区北長狭通2-7-12
TEL:090-3945-2273
営業時間:17:00~24:00
定休日:月曜
席数:立ち飲み10名、テーブル4席
アクセス:JR・阪神「元町」駅から徒歩約5分
BEER SPACE on Tap
ホテルの地下にあり、落ち着いた雰囲気でしっとり過ごしたい時におすすめです。国産クラフトビールが8タップあり、8月には、姫路の醸造所を借りて仕込んだ夏らしいセゾンが登場予定です(30ℓ限定)。
神戸市中央区元町通1-13-12 神戸プラザホテルB1F
TEL:078-585-5787
営業時間:18:00~24:00(日曜は16:00~)
定休日:火曜
席数:カウンター10席
アクセス:JR・阪神「元町」駅から徒歩すぐ
Kissaco-喫茶去-
ペールエールやIPAを中心に2~4タップの国産クラフトビールを樽生、缶、瓶で提供しています。ビールに合うようスパイスを調合したオリジナルカレーも人気。ビールとカレーとのペアリングをぜひ。
神戸市中央区中山手通1-4-23 レインボービル3F
TEL:080-9275-0952
営業時間:17:30~翌2:00
定休日:不定休
席数:カウンター10席
アクセス:各線「三ノ宮」「三宮」「神戸三宮」駅から徒歩すぐ
おとんとお燗
日本酒が中心の店ですが、国内外の多様なボトルビールも提供。店主はかつて静岡県の醸造所に十数年勤めた経験があり、来年にはビアバーも神戸市中央区にオープンする予定だそう。
神戸市灘区王子町1-1-11
TEL:080-5139-6215
営業時間:17:00~24:00(月曜、水曜、金曜は18:00~)
定休日:不定休
席数:カウンター6席、テーブル4席
アクセス:阪急「王子公園」駅から徒歩すぐ