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言葉や体の相談もできる全ての人に優しいカフェ

伊丹市にある「糀カフェ COTOBA」は、作業療法士の田中洋亘さんと言語聴覚士の花永さんが夫婦で営むカフェです。障害の有無や年齢にかかわらず誰もがリラックスできる空間は、言葉や体のことを相談できる場所でもあります。

作業療法士と言語聴覚士の経験を生かして

田中夫妻が自宅近くに「糀カフェ COTOBA」をオープンしたのは今年4月。「ちょうど長男が小学校に上がるタイミング。帰ってきた時におかえりと迎えてあげたかったので」と話すのは、それまで大学病院などで言語聴覚士として働いてきた花永さんです。

言語聴覚士とは、病気や事故、発達上の問題などで言葉によるコミュニケーションに支障がある人に専門的なサービスを提供し、その人らしい生活を送れるように支援する専門職です。一方の洋亘さんは、家事や仕事、入浴や食事など生活における「作業」ができなくなった人をサポートする作業療法士。リハビリテーションの現場に長年関わってきた二人の経験を生かし、言葉と体の問題に寄り添うカフェを始めました。

リハビリテーションは朝と夕方の時間帯に限って受け付け、予約が入れば、カフェはリハビリテーションルームに早変わりします。幼児の発語の遅れや成人の失語症の対策、肩凝りや腰痛を軽減する体づくり、姿勢の矯正など、言葉と体に関することなら何でもOK。発達障害の子どもの学習支援も行っています。「病院や公的施設に行くのは勇気がいること。そんなときに『うちの子、言葉が遅い気がするのだけど』と気軽に相談していただけたら」と花永さんはほほ笑みます。

リハビリテーション(30分4,000円、50分5,500円。初回は30分1,000円)も行えるよう床には人工芝が敷かれています。

個人を大事にしながら個と個をつなぐ場に

「COTOBA」という店名は「個人を大事にしながら個と個をつなぐ場でありたい」という思いから。つまり、“個と場(ことば)”を意味します。塩こうじを使ったおにぎりや甘酒のデザートなど、体に優しいメニューが中心のバリアフリーのカフェでは、脳出血後の体が不自由な人や、要介護の奥さんと一緒のお年寄り、ベビーカーに乗った障害児を連れた女性など、さまざまな事情を抱えた人がゆっくりとくつろいでいます。「近所に住む常連さんから『今までは外出先がデイサービス施設だけだった。出かける場所ができて楽しい』と言われて、ものすごくうれしかったです」と洋亘さん。お客同士のコミュニケーションも自然に生まれ、田中夫妻の思いはしっかりと届いているようです。

今後は、けがをしない体づくりの勉強会を実施したり、夏休みの自習室として一時的に開放したりと、健常児向けの取り組みも進めていくそう。「小学校の通学路に面しているせいか、子どもたちがあいさつしてくれます。彼らの居場所にもなれたらうれしいですね」と花永さん。健常者も障害者も、子どもも高齢者も、みんなが気軽に立ち寄れるカフェでは、これからもたくさんの笑顔の花が咲くことでしょう。

自家製の塩こうじ、醤油こうじを使った「塩麴おにぎり」(150円)と「しょうゆ麹の焼きおにぎり」(200円)。一番の人気メニューです。
「フードやスイーツはなるべく添加物や農薬を使っていない材料を使用し、小さな子どもからお年寄りまで、皆さんに安心して食べていただけるメニューを提供します」と田中夫妻。
糀カフェ コトバ
伊丹市南野6-8-21 第6豊マンション1F
TEL:070-1537-5108
営業時間:7:00~10:00、11:30~18:00(月曜、金曜は10:00~18:00、土曜は7:00~18:00)〔ランチは11:30 ~、16:00~はテイクアウトのみ〕
定休日:日曜、木曜
席数:カウンター4席、テーブル7席
アクセス:伊丹市営バス「野間口」下車徒歩すぐ
Instagram:https://www.instagram.com/cotoba_cafe/
マップ:https://maps.app.goo.gl/4oDPuETfjgYuBSoN9
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