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使うほどに愛着が湧き被災地支援にもなるバッグ

1978(昭和53)年に西宮市で創業し、クジラのロゴマークが目印のバッグを製造・販売する株式会社ジブ。ヨットに使われる素材を用いた耐久性に優れたJIBのバッグは、日常はもちろん、非常時にも役立つように工夫が施されています。また、売り上げの一部を被災地に寄付する活動も行っています。

何十年も使えるように丈夫な素材を

子どもの頃から自然の中でよく遊び、青年時代はヨットを趣味とした株式会社ジブCEOの杉原寛信さん。ヨットの帆の切れ端を見て、「これで何かできないか」と思ったことがJIBの原点でした。パリパリとしたセイルクロスは、風力で繊維が伸びないよう高密度の繊維に樹脂コーティングが施され、使い込むほどに独特のしわができ、徐々にしなやかになっていきます。

この軽くて丈夫なセイルクロスを加工し、機能性を重視したバッグに。車のシートベルトに使われるナイロン素材のテープやウエットスーツと同じファスナーを採用するなど、耐久性に優れた素材を取り入れています。また、リング状の資材「ハトメ(※)」には、ヨットのセイルのハトメと同じステンレス製を採用。筒形をしたダッフルバッグやトートバッグなど定番商品に付けており、持ち手の補強とともに、非常時にはロープを通すことで活用の幅が広がります。

縫製は、帆を縫う時のボンド糸で頑丈に仕上げ、底の部分は角から傷むことを考慮して、その原因となる縫い目の数を最小限にしたデザインを意識。修理にも対応し、軽微な補修であれば無料で行っています。「創業時から、日常ではもちろん、非常時にも役に立つものづくりを心がけ、最後まで使い切れることを意識しています。何十年も愛用してくれている人の使用年数自慢を聞くと、願い通りになっていることを実感します」と杉原さんは話します。

※ハトメ:布や紙等に開けた穴が切れたり広がったりしないように補強するリング状の資材

ハトメにテープやロープを通すことで、日頃はショルダーバッグとして、非常時はキャリアハーネスや懸垂下降の補助道具として使えます。
店内にはさまざまなサイズとカラーの商品が並びます。人気色はホワイトとネイビー。繰り返し洗える耐久性が自慢で、裏返してネットに入れ洗濯機で洗えます。

日常使いのバッグを非常時の頼みの綱に

2011(平成23)年の東日本大震災をきっかけに始めた取り組みが「LOVE FOR ALL」。限定バッグを販売し、売り上げの全てを義援金として被災地に届けました。コロナ禍には売り上げの一部を医療従事者に寄付。さらに、24年1月1日に発生した能登半島地震を受けて、1月14日からは「LOVE FOR ALL 2024」と題し、「Baketsu Tote Bag」(3,960円)の内側にハトメを付けた限定品「LOVE FOR ALL 2024 THROW BAKETSU」(3,960円)を販売。1個の売り上げから1,000円を日本赤十字社石川県支部に寄付しています。

支援事業と同時に考えたのが、非常時のバッグの活用方法を紹介する「The Last Resort」という活動です。商品に備わる機能の生かし方を改めて理解してもらおうと、講演活動を行っています。また、15m~20mのロープの一端をハトメにくくり付けてバッグの中に入れておけば、溺れている人が居たときに目的の位置に投げ入れて救助活動ができる「スローバッグ」として使えることから、啓発の一環としてバッグに活用イメージのイラストシールを貼付。「普段から持ち歩いたり、家や車の中に常備したりしてもらえれば」。数十年を共にした愛着のあるアイテムが、非常事態を切り抜ける助けになるかもしれません。

「LOVE FOR ALL 2024 THROW BAKETSU」(3,960円)は西宮店、芦屋店、船坂店、神戸阪急店、オンラインショップで販売。
ハトメにロープを取り付け、絡まないようにロープをバッグの中に収納します。水に浮く丈夫な専用のロープも販売に向けて開発中です。
ロープの端に作った輪を一方の手首に通し、利き手でハンドルを持ち対象者に向けて振り子のようにアンダースローで投げます。
ジブ 船坂店
西宮市山口町船坂310
TEL:078-595-8294
営業時間:11:00~17:00(土曜、日曜、祝休日は10:00から)
定休日:月曜、火曜
アクセス:阪急バス「舟坂橋」下車徒歩すぐ
HP:https://jib.ne.jp/
マップ:https://maps.app.goo.gl/a3rwVnLE3RyYdoMz7
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