お米マイスター厳選!白米がおいしい飲食店
神戸市灘区にある「笑顔の米屋 いづよね」の代表取締役である川崎恭雄さんは、兵庫県に9人しかいない五ツ星お米マイスターです。米大好き人間でもある川崎さんに、ご飯ものが絶品の店を2軒、挙げていただきました。マイスターと料理人、双方のこだわりが詰まった熱々ご飯をいただきましょう。
土鍋ご飯はその時に一番おいしい米で(だんだん)
阪神「深江」駅から東へ10分ほど歩いた住宅街にある「だんだん」は、産地直送の香住カニや旬の魚を使った料理が楽しめる居酒屋です。コロナ禍を機に店名もメニューも一新。店頭の看板には、「お魚料理と土鍋ごはんの大人の居酒屋」のキャッチコピーとともに「当店自慢の土鍋ごはん」と記されています。
「前の店の時から、お米とおだしにはこだわってきました」と店主の萬野裕栄さん。「豪華なおかずがなくても、おいしいご飯と汁ものがあれば豊かな気持ちになれます。死ぬ前に食べたいものといえば白いご飯なんです」と、米に対する熱い思いを語ります。
お米マイスターへのオーダーは「その時に一番おいしい米」。今までに扱ったお米は30種を超えるそうです。ご飯ものをお客に提供する際には、その日の銘柄の特長や生産者を記したPOPを示しながら説明。「川崎さんがセレクトするお米は、同じ銘柄の中でも、コンテスト等で優勝している本物中の本物。スーパーで売っているものとは違うんだというところをお伝えしています」
同店では、全て土鍋で炊飯しています。1合ずつとぎ、冷蔵庫で最低2時間浸水。粒が全体に白っぽくなってきたら水を捨て、きれいな冷水を入れて炊きます。「冷たい水を一気に沸騰までもっていきます。温度差がある方がふんわり炊き上がります」と萬野さん。火にかけるのは12分。その後火を消し、20分蒸らしたら出来上がりです。
常時あるごはんメニューは「かまどさんで炊いたつやつや白ごはん」と「香住蟹の炊き込みご飯」の2種。白ご飯と相性抜群の「卵かけごはん専用メレンゲ玉子」も人気です。その他、イレギュラーで旬の魚介を使った炊き込みご飯が登場します。
「昨年おいしかった銘柄が今年もおいしいとは限りません。その時に一番おいしいお米を用意していますので、一期一会を楽しんでください」と萬野さん。訪れるたびに違う銘柄を食すことができる同店で、新たな味に出合ってみませんか。
神戸市東灘区深江北町2-12-13
TEL:070-3882-2345
営業時間:18:00~翌1:00(フードはL.O.23:30)※21:30からは深夜用メニューに変わります
定休日:日曜、不定休
アクセス:阪神「深江」駅から徒歩約10分
石焼き地鶏に一番合う米「さがびより」を使用(おじぎ屋 神戸北野坂店)
神戸・三宮の北野坂沿いに店を構える「おじぎ屋 神戸北野坂店」は、朝びきの新鮮な地鶏を石焼きスタイルで楽しめる焼き鳥店です。2007(平成19)年のオープンから2年がたった頃、オーナーがお米マイスターの川崎さんと懇意になり、「うちの石焼き地鶏に合うお米を選んでほしい」とオーダー。その時にセレクトされた米が佐賀県産の「さがびより」でした。以来、同店では「さがびより」を使い続けています。
「粒が大きめで張りがあり、炊き上がった後もしっかり粒立っていて、かんだ時にほぐれる感じ。甘みもあって、今まで食べてきたお米の中で一番だと思います」と絶賛するのは、店長の川真田武さんです。同店には仕事帰りに遅めの夕食を食べに来る人も多く、「白ご飯がおいしくないと店として駄目」とも。米にこだわるもう一つの理由です。
とぐ時は、割れ米ができないように手で包み込んで優しくこすり合わせます。「せっかくのおいしいお米ですから大事に扱っています」と川真田さん。水加減は若干少なめにして、家庭用炊飯器で炊飯。「業務用より家庭用の方がおいしく炊けるんです」と笑います。
ご飯もののメニューは、「ごはん」「おにぎり」「鶏ぞうすい」「とろろごはん」の4種。中でもおにぎりはお米マイスターのお墨付き。「さがびより」は冷めても味が落ちないので、おにぎりに最適だそうです。
「うちのご飯がおいしいのは、丹精込めて育ててくれた農家さんと、選んでくれたお米マイスターのおかげ」と川真田さん。石焼きのぷりぷり地鶏と粒立ちの良い「さがびより」のマッチングを堪能してください。
神戸市中央区中山手通1-8-5 アサキビルB1F
TEL:078-332-1489
営業時間:17:00~翌5:00(L.O.翌4:00)
定休日:第2・3月曜
アクセス:各線「三ノ宮」「三宮」「神戸三宮」駅から徒歩約5分