コスパ抜群の鍋料理をアットホームな空間で

神戸市長田区、下町の一軒家の玄関脇には木の手作り看板。引き戸を開けると店主の芳井寛さんが笑顔で出迎えてくれます。靴を脱いで店内へ。元は居間だった室内に、掘りごたつ式のテーブルが並んでいます。

かつて神戸市中央卸売市場で勤めていた時にフグの調理師免許を取得したという芳井さん。2018（平成30）年、空き家だったこの建物で、古巣で仕入れた魚を生かした鍋料理店を始めました。やがて肉も扱うようになり、現在はすき焼き、しゃぶしゃぶ、ホルモン鍋、シマアジのコースなど通年で提供する7種に、夏はハモ鍋、寒い季節はフグのコースやクエ鍋が加わります。

いずれも人数分より量が多い割に、価格は控えめ。すき焼きはシマアジなどその時々の旬の魚の刺し身付きで1人5,000円、フグのコースはてっさ、唐揚げ、白子、てっちり、雑炊のセットで6,500円、それぞれ1人に1本、瓶ビールが付いています。「せっかく来られたからには十分に満足していただきたいので」と芳井さん。すき焼きには店主おすすめの食べ方があり、まずは千切りにしたネギを炒め、焼いて自家製の割り下で味付けした肉で巻き、溶き卵にくぐらせていただきます。

1階は最大14人を収容でき、カーテンで仕切れば2人から利用可能。2階はテーブル2卓で最大18人が座れます。「7、8人から貸し切りにしています。小さなお子さん連れも歓迎です」。温かな店主の人柄に引かれてリピーターも多く、週末は満席になることもあるそう。親戚の家のようなアットホームな空間で、肩肘張らず気楽に高級魚やお肉を堪能しませんか。