手水鉢に浮かぶ多彩な花房を描いた透明傘（フェリシモ）

神戸市に本社を置く通信販売会社「フェリシモ」が展開する「YOU＋MORE!（ユーモア）」は、“すっかり見慣れた日常が、もっと楽しく、もっと笑えるように”をコンセプトとする雑貨ブランドです。思わず笑みがこぼれるようなラインアップの中、とりわけ人気を集めているのが、「雨空に咲きこぼれる紫陽花の傘〈水色〉」（2,640円）です。

「雨に濡れるアジサイの美しさをいつでも堪能できるものを作りたかった」と話すのは、企画開発を担当する小倉志都香さん。繊細かつ丁寧に描かれたリアルな花のイラストを透明なビニール傘に敷き詰めています。イメージしたのは、神社や寺の手水鉢（ちょうずばち）に浮かぶアジサイ。「花の色や形が微妙に異なるさまざまな品種が集まり、美を競い合っているようでどこか神秘的でもある、その様を表現しました」

一つ一つがより立体的に見えるよう、花房ごとに色の透過度を変えているとのこと。傘を広げれば、多種多彩なアジサイが空をバックに咲き誇ります。「アジサイを見上げることができるのがポイント。なかなかレアな体験ですよね」と小倉さんはほほ笑みます。

同商品を使った写真のコンテストも7月31日まで開催中。神戸市立森林植物園ほか全国34カ所のアジサイの名所では、同商品の無料貸し出しを行っており、アジサイ柄の傘を持っていなくてもコンテストに参加できます。「フォトコンで梅雨の日常を少しでも楽しいものにしてもらえれば」と、コンテストを企画した坂本知世さんは話します。

雨の日は空に咲く満開のアジサイを見上げて、気持ちも上げてみませんか。

はかなく上品な姿を表現したジュエリー（FRAU KOBE）

神戸市中央区、三宮センター街に店を構えるジュエリーショップ「FRAU KOBE」では、アジサイをモチーフにしたネックレスとピアス、リングを2023（令和5）年夏に発表。当初はシーズンものでしたが、評判を呼び、「年中扱ってほしい」という声も多かったことから定番商品となりました。

デザインをした中村美映さんは、「アジサイが大好きで、好きな花をいつも身に着けていたいという私自身の願いを形にしたものです」と笑顔を見せます。気軽に普段使いできるよう、全体のボリュームは控えめに。花をかたどった10金の部分はつやを消し、雨粒に見立てた宝石はぷっくりとしたビジュアルに仕上げました。小粒のダイヤモンドは、したたる滴をイメージしています。「ゴールドの表面をマット加工することで、アジサイのはかなさや奥ゆかしさを表現しました」。上品でさりげなく、それでいて特別感もある逸品です。

色のパターンは3種。ピンクゴールドにローズクオーツとダイヤモンド、イエローゴールドにアメジストとダイヤモンド、ホワイトゴールドにブルートパーズとダイヤモンドを、それぞれ組み合わせています。ローズクオーツのピンク、アメジストのパープル、ブルートパーズのブルーと、石は各ゴールドに合う色みのものを選んだそうです。

「好きな花を年中身に着けることができるのはジュエリーのだいご味です」と中村さん。清楚（せいそ）でかれん、きらりと輝く小さなアジサイは、季節が変わってもずっと咲き続けます。