いつもと違う正月飾り
毎年〝お決まり″の正月飾りもいいですが、今年はこれまでとは違ったスタイルを取り入れ新鮮な気分で新年を迎えてみませんか。
プリザーブドフラワーで干支をイメージ
生花に特殊な加工を施し、長期間美しい姿を保てるようにしたプリザーブドフラワー。2009(平成21)年に開業した神戸の専門店「GREEN’S TALE」では、毎年なじみ客に向けて干支(えと)イメージした 正月飾りを制作しています。
「毎回新鮮な気持ちで喜んでいただけるよう、他ではあまり見ないオリジナリティーのあるものを心がけています」と話すのは、オーナーの岡田京子さん。店舗の設計や室内装飾の仕事に携わった経験を生かし、空間にしっくりと溶け込むデザインを得意としています。
花材は一人一人の好みを考えながら選び、飾る部屋の雰囲気も考えた上で、アイデアを練り、具体化。これまで扱った中ではとりわけ来年の干支「卯(う)」が特に悩んだといいます。「白をベースに形や質感などを踏まえ、花材を組み合わせました」と岡田さん。シルクの水引や稲穂、ウラジロなどでお正月らしさも盛り込みました。
生花にはない輝きを放ち、独創的な世界観が感じられるお飾りは、飽きることなく楽しませてくれます。
同店のオンラインショップで数量限定で販売しています。
神戸市中央区下山手通3-2-14-2F
TEL:078-321-1287
営業時間:12:00~19:00
定休日:火曜、水曜(いずれも祝休日の場合は翌平日)
アクセス:JR・阪神「元町」駅から徒歩約10分
HP:https://greens-tale.com/
オンラインショップ:https://www.greenstale.com/
※来店は要予約
伝統的なしめ縄のデザインをアレンジ
芦屋市の閑静な住宅街にたたずむレトロモダンな古民家を改装したアトリエ兼フラワーショップ「hanamari production」。オーナーの仲村渠天人さんは数年前にしめ縄の魅力に引き込まれ、編み方を習得。日本各地に残る伝統的なデザインを参考に、毎年オーダーメードで制作・販売しています。12月下旬まではアトリエでしめ縄づくりのワークショップも開催。子どもから大人まで多くの参加者に手仕事の楽しみを伝えています。
ワイヤーは一切使わず、新潟県から直送される青藁だけでパーツをつなげ、五穀豊穣を表す稲や白髪長寿を願ったウラジロなど〝縁起もの″を合わせます。
新作は、静岡県などで目にするデザイン「鋏(はさみ)」をアレンジしました。「鋏で厄や災いを切り落とすという意味があり、長引くコロナ禍を2023年は断ち切れますようにと願って取り入れました」と仲村渠さん。
一編み一編みに思いが込められたしめ縄には大きな力が宿り、幸せな一年を呼び寄せてくれそうです。
芦屋市船戸町9-7-2
TEL:0797-97-1706
営業時間:12:00~18:00
定休日:月曜、火曜、木曜
アクセス:JR「芦屋」駅から徒歩約10分
Instagram:hanamari production(@hanamariproduction)
※ワークショップ等詳細はInstagramを参照
慎ましやかな和ばらを束ねることで華やかに
緩やかに弧を描く細い茎の先で、少し首をかしげたような柔らかな花弁の重なり。滋賀県のバラ園「ローズファームケイジ」によるオリジナル品種「和ばら」は、日本の伝統文化のような奥ゆかしさが魅力です。
西宮神社の近くで50年以上営業を続ける老舗「大垣花店」は、真夏を除きほぼ一年を通して和ばらを販売。3代目オーナーの水田賢さんは、「主張し過ぎず和の花材とも合わせやすいので、お正月のアレンジメントにもおすすめです」と話します。
迎春用には、2週間近く花が楽しめる品種をセレクト。組み合わせにより雰囲気は変わりますが、例えばミルクティーのような香りを放つ白い「結」、幾重にも巻いた花びらが繊細な表情をつくり出すオレンジの「雅」、深みのあるアンティークピンクがほんのり優しい「葵~風雅~」を組み合わせると、一本一本は慎ましやかな花がぐんと華やかになります。さらに紅白の水引や縁起の良いオキナワスズメウリ、松などを合わせれば、お正月仕様に。
はんなりとしたたずまいの和ばらに彩られた空間で、優美なひと時を過ごしませんか。
西宮市馬場町5-7
TEL:0798-33-6247
営業時間:9:00~19:00(日曜は~18:30)
定休日:水曜
アクセス:阪神「西宮」駅から徒歩約10分
HP: https://ogaki-flower.net/
※特定の花でのアレンジメントは、入荷に約1週間かかる場合があります