神馬みくじに癒やされる多田神社

川西市に鎮座する多田神社のご祭神は、清和源氏の祖である源満仲公をはじめ、頼光、頼信、頼義、義家の5公。武将に欠かせない相棒として、境内にはご神馬像が奉納されています。白い神馬をかたどった3色の「神馬みくじ」もあり、参拝者の人気を集めています。

白馬のおみくじで一年の運試し

都から多田盆地に移り住んだ源満仲が、970(天禄元)年に天台宗の寺院、多田院を建立したことが清和源氏の始まり。同院は明治の神仏分離令により多田神社となりました。武家社会の礎を築いた常勝の一族が祭られているとあって、家運隆昌、勝運、厄よけの神として崇敬を集めています。

現在の本殿、拝殿、随神門は、1667(寛文7)年に徳川4代将軍家綱によって再興されたもので、いずれも国の重要文化財に指定されています。約1万6,000坪の広さを誇る境内には他にも、兵庫県指定文化財の南大門や国登録有形文化財の宝物殿など多くの文化財が立ち、落ち着いたたたずまいを見せています。

ご神馬像が納められている神馬舎は拝殿の脇にあります。華やかに化粧を施され、色鮮やかな馬装具で飾られた白馬は美しく、神様の乗り物にふさわしい輝き。2人の彫刻家が共同で1年半の歳月をかけて制作したそうです。

訪れた際は、「神馬みくじ」をお忘れなく。ご神馬像のミニチュアがおみくじをくわえており、その愛らしさは思わず笑顔になるほど。ころんとした姿形がほっこりとさせてくれます。一年の運を占うとともに、午(うま)年の常勝を願って家に飾っておくのもいいかもしれません。

神馬舎の扉は閉じられていますが、格子越しにご神馬像を見ることができます。
1968(昭和43)年に奉納されたご神馬像。
「神馬みくじ」は1体500円。赤、緑、紫の3色あり、そろえたくなるかわいさです。

第1日曜は地元店舗が集まる「多田の市」も

多田神社の境内では、毎月第1日曜に「多田の市」が開催されています。地元の飲食店や雑貨店、菓子店、コーヒーショップなど約20店舗が出店し、ステージではアーティストによる音楽ライブも行われます。多田の市限定のご祈禱(きとう)済み朔日(ついたち)菓子は、売り切れ必至の人気だとか。2026(令和8)年1月は11日(日)に開催される予定です。毎月1日から多田の市までの間は、月ごとに絵柄が変わる限定のご朱印を授与しています。

地域の歴史の象徴ともいえる由緒ある場所で、キュートな「神馬みくじ」に癒やされ、マルシェで地元の人たちと交流する、心温まるひと時を過ごしませんか。

随神門の奥に見えるのが拝殿。さらにその奥に本殿が控えています。
多田神社
川西市多田院多田所町1-1
TEL:072-793-0001
アクセス:能勢電鉄「多田」駅から徒歩約15分
HP:https://tadajinja.or.jp/
多田の市Instagram:https://www.instagram.com/tada.no.ichi/
マップ:https://maps.app.goo.gl/RNidR5zKpUmyVHTo7
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