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サイをめでる
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雨の季節を彩るアジサイを見に出かけよう

梅雨の時季に見頃を迎えるアジサイ。一般的な品種から珍しい希少種まで、さまざまなアジサイと出合える植物園と公園を紹介します。

さまざまな品種のアジサイと神戸の森で出合う (神戸市立森林植物園)

神戸市北区、六甲山の豊かな自然と触れ合える「神戸市立森林植物園」では、毎年6月上旬から7月下旬にかけてアジサイが見頃を迎えます。「あじさい坂」「あじさいの小径」「あじさい園」「西洋あじさい園」「アナベルの丘」などのエリアに25種350品種、約5万株ものアジサイが咲き誇ります。

見どころは園内北側にある「アナベルの丘」。大きな手まり状の花房と白い花が特徴のアナベルが、春に伸びた新しい枝にみずみずしい花を付けます。かれんな花々の“海”が一面に広がり、森の中に幻想的な雰囲気を創出しています。また、「あじさい坂」の両脇に咲く青く澄んだ花が魅力のヒメアジサイや、「あじさい園」の八重咲きの大きな飾り花が印象的なシチダンカなど、日本固有の品種も見逃せません。中でもシチダンカは、江戸時代にシーボルトの「日本植物誌」に収載されながらも長い間目撃されていませんでしたが、1959(昭和34)年に六甲山で見つかった貴重な品種です。

6月7日(土)~7月13日(日)には、「植物園のあじさい散策」と題したイベントを開催。「会期中のみ公開される『アジサイ北苗畑』では、爽やかな白い花が咲く当園オリジナル品種『神戸1号』とピンクが華やかな『神戸2号』を観察できます」と広報担当者は話します。涼やかな森の空気とさまざまな表情のアジサイたちが織り成す風景の中で、心和らぐ初夏のひとときを過ごせそうです。

「あじさい坂」のヒメアジサイ。花房は一般的なアジサイより小さく、葉に光沢がないのが特徴です。
一面に咲くアナベル。初夏の人気スポットとなっています。
神戸市立森林植物園
神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2
TEL:078-591-0253
営業時間:9:00~17:00
定休日:水曜(祝休日の場合は翌平日)
アクセス:神戸電鉄「北鈴蘭台」駅前から無料送迎バスで約10分
入園料:大人300円、小・中学生150円
HP:https://www.kobe-park.or.jp/shinrin/
マップ:https://maps.app.goo.gl/DSaMo4Y7c7YEYDNy6

川沿いに咲くアジサイを眺めながら歩く(夙川河川敷緑地)

西宮市を流れる夙川の西岸に広がる「夙川河川敷緑地」は、北は銀水橋から南は臨港線北側まで約4㎞にわたります。通称「夙川公園」ともいわれ、桜の名所として知られていますが、初夏には満開のアジサイが目を楽しませてくれます。

公園内では、大きな花房を持つ華やかなホンアジサイや、中心に集まる小さな花を大きな飾り花が額縁のように取り囲むガクアジサイのほか、純白の小花が集まりボールのように丸い花房のアナベル、柏に似た葉と円すい状の花房が特徴のカシワバアジサイなど、さまざまな品種を観察できます。主に阪急「苦楽園口」駅周辺に集中しており、ホンアジサイやガクアジサイは川沿いの遊歩道に、アナベルやカシワバアジサイは駅近くの緑地内に植栽されています。

見頃は6月上旬から中旬にかけて。都市部にありながらも緑豊かな公園で、色とりどりの花々に癒やされてはかがでしょうか。

阪急「苦楽園口」駅周辺の夙川東岸エリアのアジサイ。
園内に植えられたアジサイ。
夙川河川敷緑地
西宮市石刎町ほか
アクセス:阪急「苦楽園口」駅から徒歩すぐ
HP:https://www.nishi.or.jp/access/koen/shukugawa.html
マップ:https://maps.app.goo.gl/76ZqMWNZafbi9wKA8
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