プラネタリウムで輝く星々に癒やされる
神戸市と伊丹市にある科学館のプラネタリウムでは、大人を対象としたプログラムを上映しています。最新の投影技術を駆使した迫力ある映像や、リアルさを追求した星空を楽しみませんか。
最新技術が再現するリアルな星空(バンドー神戸青少年科学館)
神戸・ポートアイランドにある「バンドー神戸青少年科学館」は、科学や宇宙への興味を促す展示室、太陽の黒点やプロミネンスの観測ができる天体観測室、プラネタリウムを備えています。
宇宙をより身近に感じられるプラネタリウムは2022(令和4)年にリニューアル。「ドームシアター」と改称し、宇宙に限らず世界遺産や絵画など、さまざまな文化に触れられるプログラムを展開しています。神戸で見える夜空を映し出せるようカスタマイズされたコニカミノルタ株式会社製の最新の投影機は、光学式の投影機で自然な輝きの星空を繊細に表現するとともに、デジタル式の投影機で宇宙空間を映像を用いて再現し、惑星や天の川銀河を間近で見ることができます。「スクリーンも新しくなり、よりクリアでシャープな夜空を見られるようになりました」と企画広報ディレクターの山下善久さんは話します。
プログラムの投影時間は約45分間で、15分から20分ほどのその日の夜の星空解説から始まります。大人向けのプログラムの一つ、「MMX 火星衛星探査計画」は、火星の衛星フォボスを目指した探査機のミッションを通し、困難な宇宙探査に人類が挑む理由に迫ったドキュメンタリーを楽しめます。また、「ゴッホが描いた星空」は、ゴッホの足跡をたどりながら南仏の空を見に行く物語形式になっています。全編が解説員による生解説のプログラム「星空ライブ投映」では、星空の詳細を聞きながら一番星を探したり、星座にまつわる神話を聞いたりできます。プログラムは季節ごとに入れ替わり、ホームページで上映スケジュールを発表しています。
日常生活では味わえない没入感のある星空と宇宙の世界を体験し、帰り道には夜空を見上げてみませんか。
神戸市中央区港島中町7-7-6
TEL:078-302-5177
開館時間:9:30~16:30(金曜~日曜、祝休日、春・夏休み期間は19:00まで)
休館日:水曜(祝休日の場合は翌平日)
入館料:ドームシアターは大人400円、小・中・高校生200円〔展示室は別途大人600円、小・中・高校生300円が必要。※リニューアル工事中(2025年3月24日まで(予定))は、展示室の入館料が半額となります。大人300円、小・中・高校生150円〕
アクセス:ポートライナー「南公園」駅から徒歩すぐ
繊細な表現で手が届きそうな満天の星(伊丹市立こども文化科学館)
伊丹空港に程近い「伊丹市立こども文化科学館」は、大人も楽しく学びながら科学を身近に感じられる施設です。館内にはロケットや太陽系をテーマにした常設展示室、宇宙ギャラリー、季節ごとの企画展を開催する特別展示室、プラネタリウム室があります。
プラネタリウムで使用されている有限会社大平技研によるオーダーメードの投影機「メガスター」は、美しい星空を投影できるようこだわったもの。天の川を繊細な星粒で表し、500万個の星々を忠実に再現するとともに、夕焼けや明け方のオレンジ色の空も美しく映し出します。星の観望に適した街の明かりが少ない環境で見られる“手が届きそうな”星空は、宇宙の奥行が感じられるかのような没入感が味わえます。
プログラムは主に3種あります。季節に応じた天文番組から成る「レギュラー投影」、未就学児を対象とした「ちびっこ投影」、全編生解説の「トワイライト投影」。どのプログラムでも当日見られる夜空を解説者が生解説しています。特に「トワイライト投影」は毎週土曜の16時15分から50分間の、大人を対象としたプラネタリウムです。星空の話題や星を表現する言葉などを大人向けにし、リラックスできるBGMとともに、ゆったりとした時間を楽しめます。複数の専門解説員が交代で担当しており、その時々に応じたテーマを事前に公式サイトで案内しています。解説員の一人は「同じ明るい星を表す言葉でも、輝く星と言うか、光っている星と言うか、星の名前まで伝えるのかなど、表現はさまざま。その時の状況に合わせて使い分けています。落ち着いた雰囲気で星を見ていただけるように心がけています」と話します。ゆったりと星空を眺めるひとときは、日々の暮らしで見落としがちな夜空の美しさを思い出させてくれます。
伊丹市桑津3-1-36
TEL:072-784-1222
開館時間:9:00~17:15(入館は16:45まで)
休館日:火曜(祝休日の場合は翌平日)、年末年始、番組入れ替え期間
入館料:大人400円、中・高校生200円、小学生以下100円
アクセス:伊丹市バス「神津」下車徒歩すぐ