星のソムリエに聞く!神戸・阪神間の星空の楽しみ方
「神戸・阪神間でも星は見えるの?」「どんな場所が見やすいの?」―。「星のソムリエ®@西宮」のメンバーで星空案内人の資格を持つ戸次寿一さんに、神戸・阪神間での星空観察の方法を聞きました。
―星空案内人とは。
宇宙や天文の知識と解説技能を認定する民間資格です。山形大学がイベントの人材養成のために始め、全国各地の天文台や科学館などで開かれている星空案内人資格認定講座を受講し、必要単位を取得すればなれます。星のソムリエはその愛称で、「星のソムリエ®@西宮」は、兵庫県の阪神地区に住む星空案内人の有志が2009(平成21)年に結成しました。
―神戸・阪神間でも星は見えるのですか。
条件が良ければ3等星までは肉眼でも見えます。これからの時季に肉眼で星座巡りをするなら、冬の7つの1等星と4つの惑星、土星、金星、木星、火星がそろう年明けの1月から2月にかけてがおすすめです。オリオン座やふたご座、おおいぬ座をはじめとする冬の星座の他、おうし座の一部であるプレアデス星団(すばる)も見ることができます。冬の大三角、プロキオン、ベテルギウス、シリウスの3つの星は見つけやすいと思いますので、ぜひ、探してください。
―星を見るには冬がいいのですか。
特にどの季節がいいということはなく、それぞれ一長一短です。
冬は明るい1等星が多いので、肉眼で星座をたどるには最適ですが、風が強く空気が安定していないため天体望遠鏡で惑星を見るには不向きです。
春は明るい星が少なく、肉眼での観察はおすすめできません。
夏は天の川が見えやすい季節。暗い場所では、織り姫の星として知られること座の1等星ベガと、彦星の星であるわし座の1等星アルタイルの間に天の川が横たわっている様子を観察することができます。
秋は大気の透明度が高く天候が安定している時が多いので、肉眼での観望を楽しめます。双眼鏡が必要になりますが、アンドロメダ銀河も見えます。
―星を見やすいのはどのような場所ですか。
できるだけ暗くて開けた場所です。条件的には、街から離れている、街灯などが少ない、サーチライトがない、といった所です。
神戸・阪神間では、尼崎市の臨海部にある「尼崎の森中央緑地」がおすすめです。かなり暗い上に広い芝生広場があるので、シートに寝転がって夜空を見上げるのに好都合です。トイレや駐車場も整備されています。海沿いで南側が特に開けているため、冬場には、レアなりゅうこつ座のカノープスを見つけることができるかもしれません。シリウスを目印に、その真下、南の地表すれすれに現れるので探してみましょう。
―「星のソムリエ®@西宮」は観望会も実施しています。
年に4回、西宮市の商業施設「阪急西宮ガーデンズ」本館4階にある「スカイガーデン」で無料の「星空案内in西宮ガーデンズ」を開催し、天体望遠鏡で星を見てもらっています。阪急「西宮北口」駅直結の好立地に加え、天文の専門施設ではないので構えることなく気軽に参加できるとあって、毎回親子連れなどでにぎわっています。次回は12月7日(土)に行います。星空と出会う第一歩として、活用してほしいと思います。
内容:惑星の王様木星をはじめ、環が細くなっている土星、月、秋から冬にかけての星座の星を天体望遠鏡などで観望
日時:12月7日(土)①18:00~18:25②18:30~18:55③19:00~19:25 ④19:30~19:55
場所:阪急西宮ガーデンズ 本館4F スカイガーデン
定員:各回65人(抽選)
申し込み:11月22日(金)10:00~25日(月)9:00に公式ホームページ(https://www.nishinomiya.starsommelier.com/
)から
※問い合わせも公式ホームページから