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湯に特徴がある銭湯でリラックス

湯の効能や体に良い入浴法を意識しながら、自宅とはひと味違う入浴タイムを楽しめる銭湯があります。温度が異なる5種の浴槽、肌を本来の状態に導く軟水風呂、源泉の質が保証された「純温泉」と、湯にこだわる3つの銭湯を紹介します。

源泉かけ流しを含めた5つの温度設定(朝日温泉)

神戸市兵庫区の住宅街にたたずむ淡いオレンジ色のビルは、1941(昭和16)年に創業した「朝日温泉」です。9つの浴槽が並ぶ広々とした浴室には、17℃、31℃、40℃、42℃、45℃に温度設定された5種の浴槽があります。

源泉をそのままかけ流すのが31℃の浴槽。敷地内の地下約700mから湧き出す源泉「巳泉の湯」は、ナトリウムと炭酸を多く含んだ柔らかい感触で、肌がつるつるになるのが魅力です。ややぬるめのため、10分から20分ほどじっくり漬かる人が多く、休日には定員5人の浴槽が満員になることも。源泉を加温した40℃と42℃の浴槽もあり、わずかな温度の差を体感できます。「黒の泉」にはられた黒い湯は、源泉とは別の井戸からくみ上げられたもので、鉄分が豊富に含まれているため空気に触れると黒く変色するといわれています。「45℃と熱めで、17℃の冷水風呂と1分ずつ交互に漬かることを数回繰り返せば、血行が促進され冷え性などに効果を期待できます。試合や練習後に訪れるスポーツ選手は、そうやって疲れを取っているようです」と主人の佐々木勝司さんは話します。

1989(平成元)年の建て替えをきっかけに、同温泉ならではのことができないかと考えて、温度の異なる5つの浴槽を設置したそうです。「関西は42℃から43℃、関東では45℃が好まれるというデータも温度設定の参考にしました」。自分好みの温度や入浴方法との出合いが待っています。

いつまでも入っていたくなる31℃の源泉の浴槽。
出入り口のすぐそばには45℃の「黒の泉」。「寝る前に入ると熟睡できると、常連客に喜ばれています」。
カウンター横の壁に描かれたメッセージとイラストは撮影スポットになっています。
朝日温泉
神戸市兵庫区永沢町2-3-3
TEL:078-577-1836
営業時間:9:00~11:30
定休日:水曜
入浴料金:大人(中学生以上)450円、中人(小学生)160円、小人(未就学児)60円
アクセス:阪急・阪神・神戸電鉄「新開地」駅から徒歩約5分
マップ:https://maps.app.goo.gl/gJ7RMkS4pwYjet1NA

滑らかな肌に導く軟水風呂(菊水温泉)

神戸市長田区の大正筋商店街近く、1963(昭和38)年に創業した「菊水温泉」は、親子連れや若者、お年寄りなど、地域のさまざまな年齢層の人たちの憩いの場になっています。

お店の代名詞ともいえる「美肌の湯」は、ボイラー室に設置している軟水装置により水道水からカルシウムや金属イオンなどを取り除き、単純アルカリナトリウム水に変えた湯のことです。「阪神・淡路大震災後の再開発の際に、近隣地域に軟水風呂がないことから軟水装置を導入しました」と主人の下向井博さんは振り返ります。一般的な水道水には硬度成分であるカルシウムやマグネシウムなどが含まれており、せっけんと反応するとせっけんかすが発生し、水に溶けず皮膚に残るため肌の突っ張り感につながります。硬度成分がない軟水を使うことで、せっけんかすが肌に残ることなく滑らかですべすべとした肌本来の状態になるといいます。泡立ちが良いという特徴もあり、せっけんは通常の3分の1ほどの量で十分というから驚きです。「漬かるだけで毛穴汚れが落ちるほどの洗浄力があり、皮膚の自然治癒力を促すことから肌が弱い人にもおすすめです」と下向井さん。露天風呂、電気風呂、水風呂など7つある浴槽はもちろんのこと、洗い場にも軟水を使用。初めてでも違いを実感でき、潤いたっぷりのぬるぬる感を味わえます。

「身近にあって安らぎを与えられる場所でありたいと思っています。レジャー感覚で気軽に非日常を味わいに来てください」。家庭のお風呂では体験できない軟水のお湯を試してみませんか。

軟水は髪の枝毛やぱさつきにも効果があり、髪がさらさらになるのもうれしいポイントです。
コーヒー牛乳、ソフトクリーム、ビールなども販売。風呂上りにくつろぐことができます。
サウナも人気で、老若男女問わず利用されています。
菊水温泉
神戸市長田区久保町6-1-15
TEL:078-611-4754
営業時間:14:00~23:30(最終受け付け23:00)
定休日:水曜
入浴料金:大人(中学生以上)450円、中人(小学生)160円、小人(未就学児)60円
アクセス:JR・地下鉄「新長田」駅から徒歩約10分
マップ:https://maps.app.goo.gl/ohKN5zBZie8wnZmt8

「純温泉協会」認定の天然の湯(浜田温泉)

季節の花が描かれた月替わりののれんが目印の「浜田温泉」は、1960(昭和35)年、西宮市・甲子園で開業しました。敷地内の地下約900mから43.6℃の湯が湧き出たことから天然温泉「甲子園旭泉の湯」と名付け、2001(平成13)年にリニューアルオープン。源泉をそのまま利用している温泉を「純温泉」として認定する「純温泉協会」から、2020(令和2)年、加水、加温、循環ろ過、消毒、入浴剤いずれも“なし”の「純温泉A」に認定されました。

モダンテイストの白黒のタイルが壁面に貼られた浴室には、源泉100%かけ流しの3つの浴槽と風情があふれる日本庭園風の露天風呂があります。源泉をくみ上げる場所から一番近い男湯の露天風呂は約43℃で、一番離れている女湯の露天風呂が約41℃と最もぬるめになっています。硫黄を含みほんのりと黄味を帯びた澄明な無味無臭の炭酸水素塩・塩化物温泉で、つるつる、ぬるぬるとした肌触りを体感でき、神経痛、筋肉痛、疲労回復などさまざまな効能を期待できるそうです。「化粧のりの違いを実感してもらえます。肌に優しく、皮膚炎が治るともいわれています」と主人の三好真絵子さん。源泉の浴槽以外にも白湯、電気風呂、井戸水を使った水風呂やサウナがあります。

広い浴槽で手足を伸ばしゆったりと。自然の恩恵をダイレクトに味わい、ぜいたくなひとときを過ごせるでしょう。

昔ながらのレトロな雰囲気を味わえます。ロビーやフロントは利用しやすいように改装しています。
女湯の露天風呂。ぬるめのお湯でまったりできます。
阪神甲子園球場からも徒歩圏内のため、ナイター試合の後は野球ファンでにぎわいます。
浜田温泉
西宮市甲子園浜田町1-27
TEL:0798-26-7088
営業時間:15:00~24:00
定休日:水曜
入浴料金:大人490円(中学生以上)、子ども(小学生)180円、幼児(未就学児)80円
アクセス:阪神「久寿川」駅から徒歩約5分
マップ:https://maps.app.goo.gl/kYBawy8kSRUsheK97
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