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子育て中の女性の仲間づくりの場

神戸市須磨区の板宿銀映通商店街に今夏リニューアルオープンしたカフェの2階では週3日、小さな子どもがいる母親の交流の場「ママノマ」が開かれています。子育て中の女性グループが企画・運営し、参加者はおしゃべりやゲームなどをしながらくつろいでいます。

時間、空間、仲間を大切にする場所に

「ママノマ」の責任者は、4人の子どもの親で、保育士として働いた経歴を持つ伊藤尚子さん。伊藤さんは自らの子育てにおいて、育児と家事に追われるうちに自分の時間がなくなり、周囲とのコミュニケーションも減って心の余裕を失っていった経験から、母親が抱く孤独感に気付きました。そこで同じような思いをしている母親を支えたいと9年前、板宿南部市場の空き店舗で未就学児の親を対象とした子育てサロン「板宿ママン」の活動を開始しました。

本年度は資金面が課題でしたが、状況を知った付き合いのあるカフェ「gelatosea」から、母親の居場所を守りつつ資金面を含めてバックアップすることを提案されました。それを機に4月に新たに「ママノマ」を立ち上げ、7月から活動の拠点をカフェに移しました。「『ママノマ』の3つ目の“マ”は、子ども教育で重視される時間、空間、仲間の“間”です。子どものためにも母親こそ“間”を大切にしてほしいと考えています」と伊藤さんは話します。

それまでとの大きな違いは、1階のカフェでビュッフェスタイルの食事ができ、ジェラートやドリンクを2階に持ち込める環境であること。「食事やデザートを一緒に味わいながらリラックスして話ができるので、参加者同士が打ち解けやすくなりました」。また、木のぬくもりを感じられる空間は子どもの安全性の確保を第一に設計されており、足を伸ばしてくつろげる畳のエリアも整備。壁面に取り付けられた本棚には、子ども向けの絵本に加えて、大人向けの文庫本や雑誌もそろい、親子で読書ができます。

フロア全体を見渡せるテーブル席は、子どもの様子を見守りながらリラックスできると好評です。小上がりの畳の縁に腰掛けられるのもポイントです。
本棚のそばには子ども用の椅子とテーブルがあり、すぐに読める環境が整っています。

母親と保育士の観点からイベントを企画

イベントは毎週月曜、水曜、金曜に開催。Instagramで告知し、参加者を募集しています。内容は保育士としての視点に偏らず、母親が楽しめることを前提に6人いるスタッフで話し合って決めています。乳幼児による「ハイハイレース」、カスタネットやリングウェービングなどのおもちゃ作り、簡単にできる食事や離乳食の食材を見て回り調理法も学べる「商店街ツアー」といった単発のイベントの他、4カ月を1クールとする全7回(1万4,000円)のクラスもあります。

各クラスは、同じ年に生まれた子どもとその親、最大8組の固定メンバーで構成。顔触れが変わらない安心感があり、終了後も付き合いが続きやすい点が魅力です。カードゲームや巾着袋作りなどのプログラムの中で人気があるのが「えほんノート」。手形、足形、身長などを記録して子どもの成長の跡を残すもので、クラスが終わる頃に1冊が完成します。母親同士で子どもの変化を喜び合え、何度でも読み返せると好評です。

「スタッフと参加者が垣根を越えて交流し、共感できる場でありたい。体調についての悩みや子どもに関する情報などを、インターネットで調べる前に気軽に聞けるような仲間づくりがここでできればと思います。ぜひ居心地の良さを体験しに来てください」

「えほんノート」の内容はその時々で変更しています。
ハイハイレースの様子。ジェラートやすしのぬいぐるみを背負った子どもたちがゴールを目指します。
駅から徒歩すぐという立地から、近隣の人に限らず明石市や神戸市中央区に住む参加者も多いといいます。
ジェラートシー
神戸市須磨区平田町2-6-9
TEL:非公開
営業時間:10:00〜20:00(L.O. 19:30)
定休日:不定休
アクセス:山陽・地下鉄「板宿」駅から徒歩すぐ
Instagram:https://www.instagram.com/gelatosea/
マップ:https://maps.app.goo.gl/rc5p6ryeJeb8JU8J9
ママノマ
開催日:月曜、水曜、金曜
Instagram:https://www.instagram.com/mamanoma_kobe/
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