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コープ自然派 安全・安心ものがたり③有機農業で人と生き物の共生を/PR

神戸から淡路島を経て車で約2時間。徳島県の東部に位置する小松島市は、地域の環境保全に貢献するコープ自然派の産直米「ツルをよぶお米」の主要産地です。コープ自然派がサポートする有機農業の育成事業や環境作りを紹介します。

コープ自然派兵庫は5万2,000人の組合員が利用する生協です。組合員になると、国産有機野菜や添加物不使用の安全・安心な商品を手頃な価格で購入することで生産者を買い支えることができるほか、組合員活動では、組合員の自主的・自発的な活動を通して、私たちのくらしや地域をより豊かにするための活動に参加することができます。

有機栽培の技術と経営が学べる場を 

徳島県小松島市は、古くから稲作が盛んな地域です。毎年秋には豊かな実りがもたらされる一方で、農薬の使用により田畑の生き物が徐々に減少していきました。環境に優しい農法を模索する中、2006(平成18)年に有機農業推進法が施行されたのを機に翌2007年、地域の農家や食品メーカーなどが手を携えて「徳島有機農業を育てる会」を結成、有機農業を核に既存農家の転向と新規就農者の育成を進めることになりました。2009年には、既に兵庫県豊岡市で有機の米作りをサポートしていたコープ自然派の協力を得て「小松島有機農業サポートセンター」を設立。土作りを基本とした科学的かつ論理的な有機栽培技術「BLOF理論」の第一人者、小祝政明さんを校長に迎え、野菜を中心に有機農業の技術と経営ノウハウを座学と実習で指導してきました。「これまで全国から来た150人の生徒が野菜や米作りを学び、巣立っていきました。それぞれふるさとで有機農業を広めてくれています」と同センター理事の氏脇英哉さんは話します。

近年では、農業者の高齢化等により、生産人口が減少。日本の耕地面積の54%を占める稲作を有機稲作に変えていくことが日本の農業を守り有機農業の振興につながるとの考えの下、2021(令和3)年からは有機稲作中心の指導にシフトチェンジし、有機米農家の育成に力を注いでいます。

「とくしま有機農業サポートセンター」での授業風景。
現在は3人の生徒に米作りを指導している副理事長の濱田浩明さん(右)と氏脇さん。収穫した米は「ツルをよぶお米」としてコープ自然派で販売されています。
同センターの授業では、周辺の土壌の分析も行っています。
とくしま有機農業サポートセンター
徳島県小松島市櫛渕町間町11-4
HP:https://www.komatushimayuuki.com/

有機農業による生き物が住みやすい環境づくり 

周辺地域でも有機農業の輪は広がりつつあります。JA東とくしま参与の西田聖さんは、14年前に「BLOF理論」に出合いました。稲と土壌の微生物に最適な有機肥料やミネラルを適切に与えることで収量が増え、病害虫にも強くなり、雑草も抑制できたことから、早速、普及活動をスタート。「いきなり無農薬では抵抗があるだろうと、まずは世界的に禁止の動きにある農薬をやめ、次にその他の農薬と化学肥料を半減させ除草剤も1回に。最後に農薬・化学肥料とも完全不使用にするという長期プランで提案しています」と西田さん。

隣の阿南市で米農家を営む村上弘和さんは、西田さんに勧められ2011(平成23)年にBLOF理論に基づく有機農法に切り替えた一人。4年かけて完全無農薬化に成功したそうです。「従来に比べて収穫量が増えたほか、75点以上あればおいしいとされている食味値は90点を獲得できるようになりました。この栽培法を地域に浸透できたら」と村上さん。

一方で、有機農法は生態系の維持にも役立っています。毎年、稲刈りが終わると田に有機肥料をまいて稲わらを分解し温暖化の原因になるメタンガスの発生を防いだ上で水を張って野鳥たちの餌場に。10年ほど前からはナベツルやコウノトリの姿が目撃されるようになりました。来年には「第7回 生物の多様性を育む農業国際会議(ICEBA2024)」も開催される小松島市。有機農業を軸に、人と生き物が共生できるまちへと変わりつつあります。

地域の水田の再整備も計画している村上さん(左)と西田さん。
近隣の鳴門市では、コウノトリが営巣しています。
JA東とくしまでBLOF理論を用いて栽培された「自然派Styleツルをよぶお米(無農薬)」(5kg2,786円※2023年時点)。品種はコシヒカリ。
JA東とくしま
徳島県小松島市立江町字大田ノ浦11-14
HP:https://ja-higashitks.jp/
コープ自然派兵庫公式サイト(資料請求はこちら)
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