環境にも人にも優しいフラワーショップ
神戸市灘区の浜手に立つBBプラザで2004(平成16)年から営業を続けるフラワー&ギフトショップ「Galle' Rose(ガレ ローズ)」では、花や資源を大切にするほか、ボランティア活動にも貢献しています。環境にも人にも優しいハートフルな取り組みを紹介します。
花はもちろんあらゆる資源を大切に
もともと花が好きだったというオーナーの西田由実さん。病気で他界した息子の縁で同店にアルバイトとして勤めるようになり、2008年、前オーナーから店を引き継ぎました。「まだSDGsという言葉などない時代でしたが、お花はもちろん、水をはじめ資源は大切にするよう心がけてきました」と振り返ります。
例えば、花が少しでも長持ちするよう、水は粒子が細かくバクテリアなどが発生しにくい水素ケイ素水を使用。廃棄する花を減らすため、ドライフラワーにしてブーケやアレンジメントとして生まれ変わらせています。また、排水を化学物質で汚さないため、バケツなどの洗浄や店内の掃除には100%天然素材でできた洗剤を用いています。「天然素材で手荒れもなく、少量で汚れが落ちる点が気に入っています」
包装などにも環境への配慮が光ります。リボンや鉢カバーなどはビニール袋を避け、布を積極的に取り入れています。「昔、母が洋裁の仕事をしていたので生地がたくさんあり、それらを利用しています。繰り返し使える花袋も高齢の母が手作りしてくれています」
病院でのボランティア活動にも貢献
西田さんは20年ほど前、かつてわが子が入院していた大阪市立総合医療センターNICU事務局のボランティア団体「ひよことにわとりの会」に入会しました。間もなく自らの発案で「サンタクラブ活動」の取り組みをスタート。毎年クリスマスに、段ボールに布を巻いて飾りを施した手作りのリースとクリスマスカードを、NICUにいる新生児の家族や小児病棟の子どもたちに贈っています。その材料になっているのが、同店で廃棄している段ボールをはじめとする資材です。
現在は同団体の会長を務める西田さん。今年からはクリスマスに限らず、年間を通してリースとカードをプレゼントする予定だそうです。最近、店の常連客の中には、お菓子を包装していたリボンやリースの飾りになりそうな物を店に持参したり、リース作りを手伝ってくれたりする人も出てきたとのこと。「店にあるものをうまく使いながら、可能な限り続けていきたいです」と西田さん。
亡き息子の縁で始まった取り組みは、多くの人の心を温かく包み込み、笑顔の花を咲かせています。
神戸市灘区岩屋中町4-2-7 BBプラザ3F
TEL:078-802-9007
営業時間:11:00~18:00
定休日:日曜、月曜
アクセス:阪神「岩屋」駅徒歩すぐ
HP: https://galle-rose.com/
マップ:https://maps.app.goo.gl/mp23vqNcuNKAC1fH7