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小児がんと闘う人をレモネードで応援するコーヒー店

阪神「春日野道」駅に程近い地元住民の台所、大安亭市場の一角に「大安亭エンヂニア珈琲」はあります。地元の人たちがほっと一息つく商店街の喫茶店では、コーヒーの他にレモネードを販売。売上金の一部を小児がんの子どもの療養施設「チャイルド・ケモ・ハウス」に寄付しています。

レモネードでの小児がん支援を神戸でも

運ばれてきたレモネードには、半分にカットされたレモンの果実が浮かんでいます。酸味が穏やかで後味はすっきり。「広島県産のレモンを使っています。1杯に果実1個分以上の果汁が入っているんですよ」と話すのは、マスターの前田泰慎さんです。

きっかけは2022(令和4)年の夏。常連客の小学生の子どもが「夏休みの自由研究でレモネードスタンドを開き、小児がんの子どもが家族と過ごしながら治療を受ける神戸の滞在型療養施設『チャイルド・ケモ・ハウス』に寄付をしたい」と言っていると聞き、1日だけ店頭のスペースを提供したことでした。 米国では子どもたちが夏に庭先でレモネードを作って売るレモネードスタンドが定着しており、がん患者の少女が売上金を治療研究に役立ててほしいと病院へ寄付したことから、小児がん支援の活動スタイルの一つとして知られるようになりました。趣旨に賛同した前田さんは1日だけのイベントで終わらせるのではなく、病気の子どもを応援したい人が買い物ついでに寄付できる場所にしようと、レモネードを常時、店で販売することに。「活動を知った人がわざわざ大阪から来られたり、常連さんが『おいしい』と味を褒めてくださったり。受け入れられているのがうれしくて、もっとおいしいものに、もっと喜んでもらえるようにと、日々頑張っています」

コーヒーの売上金の一部は震災支援に

対象商品は「レモネード」(500円)をはじめ、ドリップコーヒーと合わせた「カフェリモーネ」(600円)、エスプレッソをプラスした「サンダーボルト」(650円)の3種。代金を受け取ると、その場で100円を募金箱に入れます。「目の前で入れた方が、お客さん自身が募金した気持ちになれると思って」と前田さん。まとまった額になったら「チャイルド・ケモ・ハウス」に寄付しています。

加えて現在は、土曜、日曜限定で自家焙煎のコーヒー豆やそれを使ったコーヒーの売上金の一部を能登半島地震の被災地へ。石川県珠洲市の避難所でリーダーを務めている人に送金し、足りない物資の購入資金に充ててもらっています。「レモネードやコーヒーを飲むことで困っている人の役に立てたら幸せな気持ちになれるはずです。お客さんも、私も、支援を受けた人も、みんながハッピーになれるから、続けられるのだと思います」と前田さん。神戸の商店街の小さなコーヒーショップから、助け合いの輪が大きく広がっています。

左から「カフェリモーネ」、「レモネード」。
「コーヒー豆」(2袋1,000円)は500円を、「コーヒー」(S200円、M300円)は100円を震災支援に充てています(土曜、日曜のみ)。
「もう少し能登の被災地の状況が整ったら現地にも行きたいですね。焙煎したてのコーヒーを飲んで一息ついてほしいです」と前田さん。
大安亭エンヂニア珈琲
神戸市中央区日暮通5-2-24
営業時間:11:00~18:00
定休日:月曜
アクセス:阪神「春日野道」駅から徒歩約5分
Instagram:https://www.instagram.com/ohyastei.engineer_coffee/
マップ:https://maps.app.goo.gl/zfc46kuzPQ7n11Y87
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