インド人女性の繊細な手仕事によるアクセサリー
JR「芦屋」駅から南へ5分ほど歩いた閑静な住宅街にあるアクセサリーショップ「MAYGLOBE LAB」。ディスプレーされたイヤリングやネックレスは、全てインドで手作りされたもの。繊細なハンドワークが光るきらびやかな品々は、生産に携わるインドの女性たちの生活水準の向上に寄与しています。
日本市場で勝負できる商品をインドで手作り
クリスタルストーンがきらりと輝くピアスやビーズタッセルが揺れるイヤリング、直径1㎜ほどの細かいビーズで描かれたスカルモチーフが印象的なバッグなど、「MAYGLOBE LAB」には、エイジレスのかわいさにあふれるアクセサリーが並んでいます。壁に掛けられた写真パネルにはインドの民族衣装、サリーをまとった女性たちが写ります。「商品は全て、当社のデザイナーによるデザイン画を基にインドの女性スタッフが手作りしたものです」と話すのは、同店を運営する株式会社スプリングの代表取締役、立花佳代さんです。
2003(平成15)年の創業来、自社でデザインし、韓国で製造したアクセサリー等を「MAYGLOBE」ブランドで卸売りしていた同社。創業から2、3年たった頃、何か新しい価値を見いだそうと、当時、同業他社が進出していないインドに生産拠点を構えることに。インド産の刺しゅうアイテムやガラスビーズなどに魅力を感じていたことが大きな理由です。
インド北部、デリーから車で2時間くらいの所にある農村、ダドリ村を初めて訪れた際、「女性たちの置かれている状況に衝撃を受けた」という立花さん。農村部で暮らす女性には若くして結婚し、子どもをたくさん産んで育てる他に選択肢はありませんでした。「女性が仕事を持ち自立するなんて夢のまた夢。彼女たちの暮らしを豊かにするために、日本市場で勝負できるクオリティーの高い商品を作り、その対価として賃金をきちんと支払おうと決意しました」
丁寧に仕事の仕方を教え、快適な環境で作業ができるようトイレ付きの自社工場も建設。しかし、当初は満足できる仕上がりとはいかず、我慢強くコミュニケーションを取りながら精度を上げていきました。13年、ついに新ブランド「MAYGLOBE by Tribaluxe」を発表し、オンライン販売を開始。「Tribaluxeは、tribe(部族)とluxury(ぜいたく)を合わせた造語です」と立花さん。インドでものづくりに着手してから5年の時がたっていました。
インド人女性の現実をワークショップで発信
2023(令和5)年には、「MAYGLOBE by Tribaluxe」のアンテナショップ「MAYGLOBE LAB」を芦屋にオープンしました。同社初の実店舗で、商品はもちろん現地生産のガラスビーズなどアクセサリーパーツも販売。それらを使ったジュエリーケース作りなどのワークショップも始めました。「講座では必ずインドの話をします。そして、商品の購入やワークショップに参加することが現地の人たちの支援につながるとお伝えしています」
インドで生産を始めて約15年。今では期待以上のクオリティーで上がってくることもあるそうです。「現地スタッフの成長が見えるのは本当にうれしいですね。ものづくりの醍醐味(だいごみ)です」と立花さん。これからも、唯一無二の手作りアイテムの製造を通して、インドの女性たちを輝かせる一助となり続けます。
芦屋市茶屋之町3-12 茶屋之町風媒館1F
TEL:050-3634-7880
営業時間:12:00~18:00
営業日:木曜、金曜、土曜
アクセス:JR「芦屋」駅から徒歩約5分
オンラインショップ:https://spring-officialshop.com
Instagram:https://www.instagram.com/mayglobe_by_tribaluxe
マップ:https://maps.app.goo.gl/48whdZWePcJUgup38