花をあしらい暮らしに春を

柔らかな日差しが心地よい季節、フラワーショップには色とりどりの春の花が並んでいます。ナチュラルで優しいトーンの花々がそろう「knospe」で、暮らしに春を取り入れるための花の飾り方を教えていただきました。

花選びのポイントは色のトーンをそろえること

JR「摂津本山」駅の南口から歩いてすぐの所にある「knospe」は、藤原和義さんと妻の奈々子さんが営むフラワーショップ。毎月、季節の花々を使ったアレンジのレッスンも行っています。今回は材質や形が異なる3種のフラワーベースに、それぞれ生けてもらいました。

1つ目のフラワーベースは、白磁で高さ約13㎝、口径約5㎝のぽってりと丸みを帯びたタイプです。「まずはメインとなる花を選びましょう」と、奈々子さんがセレクトしたのはパステルピンクのチューリップ。メインが決まったら、それとは表情が異なるサブ、葉が主役のグリーンをプラスします。「サブは小花が愛らしいツルバキアとグリーンベル、グリーンには霜を降らせたような優しい色味のダスティンミラーにしました。大切なのは色のトーンをそろえること。白いフラワーベースに合わせて、全体をペールトーンでまとめています」。花材は3本ずつ用意すると形を作りやすいそうです。

最初に花を固定させる花留めとしてダスティンミラーを生けてから、その葉や茎の隙間にチューリップとツルバキア、グリーンベルを挿していきます。「それぞれ短めに切り、水に漬かる葉は全て取り除きます。必要であれば茎をさらにカットしながら、全体的に丸いシルエットになるよう形を整えます」

「花をうまく固定できないときは、先にブーケのように仕立てて細いひもで縛ってから花器に挿すといいですよ」と奈々子さん。
メインのチューリップを囲むように広がるダスティンミラーが印象的な作品。

まずは一輪から花のある暮らしを始めよう

花のある暮らしの第一歩におすすめなのが、口径3㎝ほどの一輪挿しタイプのフラワーベース。スイセンを2、3本、葉と一緒に生けるだけで様になります。「高さが20㎝くらいあると使いやすいです。サクラなどの枝ものを1本飾るのもすてきですよ」

最後のフラワーベースは高さ約11㎝のガラス製で、こちらも初心者が扱いやすいサイズ。花材はパンジーをメインに、グリーンとしてバニーテイルを加え、四角形の口の一角に立てかけるように斜めに挿します。「小ぶりのフラワーベースの場合も、欲張らずに1、2本でまとめると雰囲気が出ます。庭や道端に咲いている草花を生けてもかわいいです」

店に並ぶ花々を「この子」と呼び、植物に対する優しさがあふれる奈々子さん。「あまり難しく考えずに、まずは一輪、飾ってもらえるとうれしい」とほほ笑みます。おうちを旬の花で彩り、季節の移ろいを感じる心豊かな暮らしを始めてみませんか。

「メインだけでは寂しいと感じる場合は、メインより丈の長いグリーンを加えましょう」と奈々子さん。
一方向だけに立てかけると、きれいに決まります。
優しい笑顔で迎えてくれる藤原夫妻。フラワーレッスン(要予約)の日程はホームページで確認できます。予約は電話またはホームページの申し込みフォームから。
クノスぺ
神戸市東灘区田中町1-11-14 ベクヴェーム本山1F
TEL:078-855-6987
営業時間:10:00~19:00
定休日:木曜
アクセス:JR「摂津本山」駅から徒歩すぐ
HP:http://knospe.life/
マップ:https://maps.app.goo.gl/gsB1gcU99cuENbtz9
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