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古くて新しい″昭和レトロ″を日常に

旭屋ガラス店の型板ガラス皿

神戸市長田区で1927(昭和2)年創業の「旭屋硝子店」では、和風のものからポップなものまで、昭和の香り漂う意匠が魅力の「型板ガラス」を使った皿を製作。ノスタルジックな味わいが楽しめる日用品によみがえらせています。

昭和のガラスをアップサイクル

型板ガラスとは、片面にローラーで型模様を付けたガラスのこと。昭和40年代に多く生産され、主に建具などに使われてきました。「多彩なデザインは、昭和期の活気あふれる豊かな日本をうかがわせます」と話すのは、3代目店主の古舘嘉一さんです。

約20年前に建築用ガラスや鏡などの取り付けを手がける家業を継ぎ、「これまでと同じやり方ではいけない」と、ステンドグラスなどのガラス工芸の技術を習得。先代が残した膨大な量の型板ガラスを使って、皿やランプシェードといった気軽に使える日用品作りに取り組み始めました。

光を受けると淡い水色に見えるのが特徴。
一枚一枚、手作業で切り出していきます。

和洋になじむ繊細なデザイン

型模様の種類は70にも上るそうですが、いずれも現在は製造されていない貴重なもの。「銀河」「きらら」「スウィートピー」など、名称からも昭和を感じさせる図案がガラス上に表現されています。「昔住んでいた家にあった」「懐かしい」と買い求める人が後を絶たないそうです。

ガラス皿は、薄氷のように繊細な厚さ2mmの円形皿と、大きめで彫りの深い模様が多い厚さ4mmの六角形皿の2種があり、サイズ展開は直径12cm、15cm、18cmの3種(1,650円~。六角形皿は18cmのみ)。模様を生かすシンプルな形は、和洋いずれにも合わせやすい食器、アクセサリーや小物の受け皿など、さまざまな用途で楽しめます。お気に入りの柄を見つけて、「古き良き昭和」を日常に取り入れてみては。

一番人気の「銀河」(18cm、2,750円)。瞬く大小の星がちりばめられています。
「バラ」(18cm、2,750円)。花弁の溝の方向を一枚一枚変えることで、角度によって見え方が変わる工夫が凝らされています。
古舘さん。「平板のままよりも、切り取ってお皿にすることで模様がより映えるのです」と話します。
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