多種多様な一口サイズの愛らしいタルト(shoeido)

神戸・垂水の住宅街にたたずむ「shoeido 」は、近くに本社を構える老舗菓子メーカー「昭栄堂」が2016（平成28）年に立ち上げた直営店です。「それまで卸し専門でしたが、社長の『お客さまに焼き立てのお菓子を直接届けられる場を設けたい』との思いで実現しました」と店長の水島侑生さんは話します。

ショーケースには、旬の素材を取り入れた色とりどりのタルト十数種がずらり。「カスタードプリン」や「ショコラタルト」といった定番の数種以外は、季節のフルーツなどを取り入れた月替わりの商品ばかりです。「同じ素材でも合わせる食材や製法を変えるようにしています」と水島さん。例えば「ピオーネ」一つを取っても、生でトッピングしてみずみずしさを楽しむタイプや、生地と一緒に焼き上げることで果実の甘みを引き出すタイプなど、バリエーション豊かです。

生地は全て店内で製造。北海道産発酵バターの芳醇な風味が魅力です。直径7㎝の一口サイズで食べやすく、見た目も華やかなものが多いことから、手土産はもちろん、パーティーなど大勢が集まる場にもおすすめです。工夫を凝らしたさまざまなアイデアを詰め込み、今月もまた新たな商品が生まれようとしています。

リンゴの絶妙な食感が魅力のアップルパイ（econome）

「アップルパイが苦手な妻が、僕の作ったものだけは『おいしい』と食べてくれたので」と開業のきっかけを話すのは、伊丹で夫婦でフレンチアップルパイ専門店「econome」を営む永井抄一郎さん。

神戸の有名フレンチレストランで修業を積んだ後、2016（平成28）年、まずは自宅で通販限定でフレンチアップルパイの製造・販売をスタートし、2年前に店舗を構えました。

リンゴは主に東北地方の「紅玉」を使用し、合わせるアーモンドクリームはアーモンドの風味がしっかり感じられるリッチな味わい。パイ生地は小麦粉とバターを数回折り畳んで層状にしたフレンチスタイルで、生のリンゴをのせて焼成。バターをふんだんに使い、独特のサクサク感が楽しめます。「レシピは修業時代に師匠から教わったものをベースに、独自のアレンジを加えました。リンゴの食感が程よく残るように焼くのがポイントです」と永井さん。

メニューは常時15～16種。リンゴに紅茶やレモンなどを組み合わせた定番5種程度と、四季の素材を取り入れた季節のアップルパイのほか、リンゴ以外の果実を用いたフルーツパイも4～5種展開しています。店頭、オンラインとも一番人気は定番4～5種と月替わりの季節のパイ3～4種を詰め合わせた「アップルパイ8種アソート」（3,880円）。

秋も徐々に深まり、リンゴがますますおいしくなる季節。定番から個性派までバラエティーに富んだパイで、赤い果実の魅力を堪能しませんか。

コスパ抜群のバラエティーに富んだロールケーキ（キッチン コムギ ショウタニ）

尼崎・武庫之荘にある洋菓子店「ケーキハウス ショウタニ」。3年前、もともと工房を構えていた場所に姉妹店「コレクション ドゥ ショウタニ」に続いて立ち上げたのが、ロールケーキ専門店「キッチン コムギ ショウタニ」です。

ロールケーキと言っても、ビジュアルはさまざま。1995（平成7）年の創業時に販売していたレシピを復活させたシンプルなビジュアルの小さな「はちみつロール」（160円）をはじめ、チョコレートのスポンジでチョコレートクリームを巻いてイチゴを乗せたチョコ尽くしの「チョコイチゴロールケーキ」（1,100円）、さらにはカットした断面にデコレーションを施した「ちょこっとロール」（250円～）など、その数は20種近くに上ります。

「普通のロールケーキはカットしても自立するよう、しっかりとした生地にしていますが、ちょこっとロールはふわふわの軟らかい生地。違いを楽しんでいただけたら」と店長の野口卓郎さん。

それぞれ四季折々に旬のフルーツを入れ替え少しずつ装いを変えるほか、クリスマスのブッシュドノエルなどイベントによって特別なロールケーキが並ぶこともあります。

箱いっぱい買っても、驚くほどリーズナブル。毎日でも食べたくなる、お財布に優しいお手頃ロールケーキです。