格付けや産地ブランドにとらわれないおいしい黒毛和牛のお総菜

伊丹市の住宅街に5年前にオープンした黒毛和牛専門店「St.ミート」は、肉を扱う仕事に長年携わってきた店主の徳永広芸さんが、妻の涼子さんと二人三脚で営むアットホームな雰囲気のお肉屋さん。これまでの人脈を生かした独自のルートで、九州産を中心に仕入れ、全てテイスティングしてから販売しています。
同店のイチオシ商品は「黒毛和牛自家製ローストビーフ」（80ｇ1,166円、ソース付き）。試行錯誤の末に編み出した独自の製法でローストした特上モモ肉は驚くほど軟らかく、肉本来のうま味がしっかり凝縮されています。「ソースもありますが、そのままで十分おいしく召し上がっていただけます」と徳永さんは胸を張ります。
毎月予約を受けて第2月曜に販売している「黒毛和牛自家製ハンバーグ」（1個345円、4個1,188円）も、リピーターが多い人気の品。「和牛の肉々しさを堪能していただける逸品です」
この他、黒毛和牛のすじ肉を煮込んだすじこん入りの「キッシュ」（1カット648円）や「黒毛和牛自家製カレー」（1袋842円）など、ストックしておけば食べたい時にいつでもいただける冷凍食品も。「月1回設けている『お惣菜ご予約販売day』には、『焼肉丼』や『ローストビーフサンド』といったご飯ものやサンドイッチも用意しています」と徳永さん。おいしい肉尽くしのお総菜で、いつもよりワンランク上の食事を楽しみませんか。

神戸ポークが堪能できるカツや焼き豚

神戸市西区、のどかな田園地帯に立つ真っ赤な建物「神戸うすなが牧場 岩岡店」は、2003（平成15）年から営業を続ける精肉店。同じ西区に豚舎を構える髙尾牧場の「神戸ポーク」をブランド化される前から取り扱っています。「パンを混ぜた餌と良質なミネラルウオーターで育てられており、臭みがなく、うまみと甘みがしっかり感じられます」と店主の碓永陽介さんは話します。
神戸ポークのロースを使った「トンカツ」（1枚280円）はしっかりと脂が乗り、一口サイズの「ヒレカツ」（1枚107円）は軟らかくてあっさり。店で揚げてくれるので、そのまま食卓に並べられる手軽さが人気を集めています。毎週金曜は揚げ物の日「フライデー」で、トンカツの大サイズをレギュラーサイズの価格で販売したり、ヒレカツを5枚購入すると1枚おまけが付いたりといったサービスも好評です。
また、「自家製焼き豚」（100ｇ各372円）もおすすめの一品。特製たれをたっぷり絡めた「たれ」と淡路島産藻塩と京都産米こうじに漬け込んだ「塩こうじ」があり、専用の釜で約2時間かけて焼き上げます。「化学調味料を使わずシンプルな味付けなので、神戸ポーク本来の味が楽しめます。箱入りもあるのでギフトにもどうぞ」と碓永さん。これからの季節、自宅用はもちろんお中元にも重宝しそうです。

行列のできる国産牛のホルモン焼き

尼崎市の三和本通商店街にある「国産牛ホルモン専門店 かごもと」。店先では熱々の鉄板で豪快にホルモンが炒められ、おいしそうな音と匂いが道行く人を誘惑します。
1972（昭和47）年の創業時は生肉のみ扱っていましたが、11年前、人通りが多い現在の場所に移転するのを機に「お客さんを集めるための名物を」と「ホルモン焼」（100ｇ340円）の実演販売を始めました。
厳選した国産牛のみを扱い、仕入れたその日に下処理を施します。「いかに鮮度を保つかがポイントです。長年培ってきた独自の技術で雑味や臭みも極力抑えています」と店長の門荘太さんは話します。
使用する部位は、大腸、小腸、心臓など9種。かむたびにさまざまな食感を楽しめるのが魅力です。自家製のたれは、バナナやリンゴなどフルーツをたっぷり使ったやや甘めのテイスト‟で、レシピは社長しか知らないという‟秘伝の味″。ご飯のお供やお酒のあてはもちろん、焼きうどんや焼きそば、チャーハンなどの具材にもおすすめだそう。「パンチを利かせたい時は、七味を足して好みの味にしていただければ」と門さん。
老若男女幅広く愛され、兵庫県の「五つ星ひょうご」にも選ばれている人気の一品。ホルモンが苦手な人も、丁寧に下処理された同店のものを味わえば、従来のイメージが一新されるかもしれません。