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春の食材に舌鼓

長い冬が終わり、ようやく春がやって来ました。海や野山、田畑にはこの時季ならではの食材があふれています。豊かな自然の恵みに感謝しながら、滋味深い旬の味覚を召し上がれ。

期間限定の山菜を宮崎地鶏と鍋に

「春の味覚」といえば、山菜は外せません。独特の苦みのもとであるポリフェノール類には抗酸化作用があり、冬の間蓄積された老廃物のデトックス効果が期待できます。

料理人として30年近くのキャリアを持つ安東仁弘さんが営む神戸・三宮の地鶏料理専門店「地鶏 安東」では、3月上旬から5月下旬にかけて、「季節の特別すき焼コース」や「季節の特別水炊きコース」(各8,000円)で、さまざまな種類の山菜やタケノコ料理を提供しています。

コースは八寸に始まり、鳥刺しや馬刺しの盛り合わせ、焼き物、天ぷらと続き、宮崎地鶏のすき焼きまたは水炊きをメインとする盛りだくさんの内容。山菜は多い時には7~8種、主に丹波や岡山で取れたものを天ぷらや鍋の具材に取り入れています。薄く衣をまとわせてカラッと揚げた天ぷらは、ヒマラヤ岩塩とともに。鍋はすき焼きなら溶き卵を絡め、水炊きではこくとうま味のある鶏のスープにさっとくぐらせていただきます。

「山菜は春の前半と後半でラインアップが異なります。コシアブラやゼンマイなど1週間ほどしか市場に出回らないものもあるので、その時季ならではの味を楽しんでいただけたら」と安東さん。わずかな期間しかお目にかかれない貴重な山の幸は、一つ一つ独特の苦みの余韻に浸りながらじっくり味わいましょう。

フキノトウ、タラの芽、コゴミ、ツボミナなど7種の天ぷら。
備長炭で焼いた香り高く甘みの強い長崎産タケノコと名物「宮崎地鶏のもも肉塩焼」。
根付きのセリやギョウジャニンニク、タケノコなどがたっぷり入ったすき焼き。
地鶏 安東
神戸市中央区北長狭通1-3-12 オレゴンビル2F
TEL:078-332-6313
営業時間:17:00~24:00(L.O.23:30)
定休日:日曜
席数:カウンター6席、テーブル20席
アクセス:各線「三ノ宮」「三宮」「神戸三宮」駅から徒歩すぐ
HP:https://jidori-ando.jp/
オンラインショップ:https://shop-jidori-ando.jp/

若々しい春野菜を多彩なアレンジで提供

寒さが緩んでくると、畑にも根菜から葉もの、豆類まで春ならではの顔ぶれが勢ぞろい。神戸・花隈にある「野菜庵 スガハラ」では、兵庫県産の旬の野菜の魅力を和、洋、中と多様なアレンジで引き出し提供しています。

春のおすすめは、「新たまねぎのグリル」(600円)。全国にその名をとどろかせる淡路島産の甘みの強いタマネギを軽く焼き色が付く程度にグリルし、辛みを抑えたサルサソース、淡路島産の藻塩、ブラックペッパーなどでいただきます。「素材の味がしっかり感じられるシンプルな調理法を選び、飽きのこないようソースやアクセントとなるスパイスを添えています」と店主の菅原伸さん。

葉ものや豆類を使った春の限定メニューも見逃せません。「菜の花の即席キムチ」(350円)は、淡路島産の菜の花を韓国の魚醤「エクジョ」と蜂蜜、酢で浅漬けに。菜の花のほろ苦さと、蜂蜜と酢の甘酸っぱさが見事に調和しています。淡い緑のつややかな粒が食欲をそそる「豆ごはんセット」(650円)は、兵庫県産ウスイエンドウのほくほくとした食感が堪能できる一品。セットで付く味噌汁のだしにもウスイエンドウの皮が生かされています。

他の季節にはない若々しさが宿る春野菜。体にたっぷり取り込めば、毎日をエネルギッシュに過ごせそうです。

絶妙な火入れで外はパリッと中はとろりとした「新タマネギのグリル」。
「菜の花の即席キムチ」は、ご飯はもちろん、お酒のあてにも人気です。
ごま塩を振りかけていただく「豆ごはん」。米は無農薬栽培の島根県産櫛名田姫米を使用。
野菜庵 スガハラ
神戸市中央区北長狭通5-8-1 薮田ビル1F
TEL:078-778-8586
営業時間:11:30~15:00(L.O.14:00)、17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日:日曜
席数:カウンター4席、テーブル4席
アクセス:阪急「花隈」駅から徒歩すぐ

バラエティーに富んだ貝を食べ比べ

あまり知られていませんが、春は貝類の豊富な季節です。市場には3月ごろからハマグリ、アサリ、アオヤギ、ミルガイ、サザエなどが順に登場します。

オープンから10年目を迎える神戸・三宮の「貝と魚 シェルハラ」では、定番から珍しいものまで約30種の貝を味わうことができます。

看板料理は「貝蒸し鍋」(Mサイズ、3,980円)。昆布とカツオをベースにしょうゆなどを加えたシンプルなだしに、旬の貝7~10種、豆腐、こんにゃくなどを入れて強火で炊きます。鍋からこぼれ落ちそうな山盛りの貝は、迫力満点。店主の大原一寿さんは「身はもちろん、残っただしで作る雑炊やラーメンが絶品です」と胸を張ります。

焼き物やお造りといった一品料理も豊富。中でも大原さんが「春が一番おいしい状態になる」と太鼓判を押すのがホタテ貝です。「雌だけにあるオレンジ色の卵巣が春になると大きくなり、貝柱とはまた違った食感と味わいです」。一番人気は、バターじょうゆの香り豊かな「ホタテ貝バター焼き」(680円)。「日本酒を合わせると、貝のおいしさがさらに引き立ちます」と大原さん。

運が良ければミヤコボラ貝や磯つぶといった関西ではあまり見かけない貝に出合えることもあるそうです。いろいろ食べ比べて、奥深い貝の魅力を満喫しませんか。

鍋に入れる大小さまざま形状のバラエティーに富んだ貝。
貝であふれ返る鍋。思わず写真に撮りたくなるビジュアルです。
彩り豊かな野菜が添えられた「ホタテ貝バター焼き」。
貝と魚 シェルハラ 
神戸市中央区北長狭通2-9-9 デザフィオサンコー2F
TEL:078-391-3720
営業時間:17:30~24:00(日曜、祝休日は~21:00)
定休日:月曜
席数:カウンター6席、テーブル8席
アクセス:各線「三ノ宮」「三宮」「神戸三宮」駅から徒歩約5分
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