油分を抑えたヘルシーなおせちチップス

食材を特殊なフライヤーで揚げたチップスを詰め込んだユニークなおせちもあります。神戸市西区神出町の田園地帯に直売所と社屋を構える「神戸咲く咲くHarmony株式会社」は、機械メーカーの株式会社アトラステクノサービスが新規事業として2017（平成29）年に立ち上げました。地元の野菜や果物を中心に同社が開発した真空フライヤーで乾燥させた、素材のおいしさをそのまま楽しめサクサクとした食感のチップスを製造・販売しています。

2020（令和2）年から毎年迎春用に数量限定で販売しているのが「おせちチップス」です。定番の野菜や果物に加え、一般的なおせち料理に使われる食材も取り入れ、箱に詰めています。「最近はおせち料理を食べたがらないお子さんが多いようです。チップスならおやつやおつまみとして子どもから大人まで幅広く受け入れられ、おせち風に箱に入れることでお正月気分も味わえるのではと思って始めました」と代表取締役社長の鯛かおるさんは話します。

サイズは大（8,800円）、中（4,500円）、小（2,800円）があり、大は野菜、果物、海鮮のほか伊達巻きを加えた約20種入り。材料はいずれも国産で、香住産のエビや淡路島産のハモなどの海の幸、丹波産の黒大豆や神戸市西区産の太秋柿といった山野の幸など、県内の食材が数多く含まれています。「フライヤー内を真空にすることで油の沸点が下がり低温で揚げるため、色や風味、栄養価を保ちつつ食感はサクサクしています。また、遠心分離の力で油の吸収率を抑えヘルシーな点も特長です」と鯛さん。最新の技術を日本の伝統食に落とし込んだ新感覚のおせちで新しい年を迎えませんか。