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静かな時間を過ごせるカフェ・喫茶店②喫茶室しじま

秋に入ると日差しもやわらかくなり、街もどことなく憂いを帯び始めます。そんな季節にぴったりの、しっとりと静かな時間を楽しめるカフェや喫茶店を紹介します。

昭和のゆるりとした雰囲気漂う都会のオアシス

西宮市の国道2号に面したビルの2階、街の喧噪(けんそう)とを隔てるガラスのドアを開けると、壁側にしつらえられたカウンター席が目に入ってきます。「若者の中には、店の人間とカウンター越しに顔を合わせるのが苦手な人が結構いると聞きます。私自身も話をするのがそれほど得意ではないので、この方がいいなと思って」と穏やかに話す男性店主。

店内には二人用のテーブル席も2組あり、傍らの窓には時代を感じさせる分厚いすりガラスがはめられています。「ガラスに詳しいお客さんの話では、今では貴重なものだそうです」。屋号の「しじま」は静寂を意味する言葉ですが、取りたてて“おしゃべり禁止”をうたっているわけではないそう。「話をしていただいても構わないのですが、屋号のせいか二人で来られても気を遣って小さな声で会話される方も多くて」と店主は笑います。

提供するスイーツのうち、とりわけ人気が高いのが「カスタードプリン」。「喫茶店をやるならこれだけは外せないとこだわり、試行錯誤を経てたどり着いたレシピです」との言葉通り、スプーンを入れるとしっかり固めで、カラメルソースはほろ苦さが際立つ“大人向け”の仕上がり。神戸の老舗コーヒー店「萩原珈琲」の豆を使ったコーヒーと相性ぴったりです。

壁には1時間ごとに愛らしくとぼけた声で「ポッポー」と時を告げる鳩時計が掛かるなど、店内を見渡せば昭和感あふれるアイテムもあり、ほっこり和みます。「ちょっと昔の感じがする空間にしています。駅からのアクセスもいいので、少し時間が空いた時などにふらっと立ち寄ってもらえたらうれしいです」

ひと昔前のゆるりとした空気感に満ちた喫茶室は、都会の中の貴重なオアシスです。

壁際のカウンター席。小さめのかわいらしい椅子が並びます。
窓には時代を感じさせる分厚いすりガラスがはめられています。
看板商品の「カスタードプリン」(400円)と「スプレモブレンド」(500円)。
喫茶室しじま
西宮市和上町5-29-202
TEL:非公開
営業時間:12:00~18:00(L.O.17:30)
定休日:不定休 ※Instagram参照
席数:カウンター3席、テーブル4席
※入店は1名または2名まで
アクセス:阪神「西宮」駅徒歩約5分
Instagram:https://www.instagram.com/sijima_kissashitsu/
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