サツマイモとレモンが好相性のあっさり味

平日も客足の絶えない神戸・南京町のメインストリートに軒を連ねる「芋栗パーラー BURIKITOTAN神戸本店」は、サツマイモと栗のスイーツ専門店。「日本人になじみの深いサツマイモと栗をさまざまな洋菓子にして年中提供し、ほっこりした気持ちになってもらいたい」と2020（令和2）年にオープンしました。

店頭のメニューには、「焼き芋ブリュレ」や「芋栗モンブランソフト」などと共に「かき氷」の文字も。毎年2種を新たに開発しており、今年の新作の一つが「芋とレモンのかき氷」（1,400円）です。「サツマイモを使いつつ、とにかくあっさりとしたかき氷を作りたかった」とパティシエの松岡満憲さん。甘露煮を作る際にレモン汁を入れることから、「レモンと組み合わせれば、狙い通りに仕上がるのでは」と考えました。ふわふわの氷の中に安納芋のアイスクリームと小さくカットした焼き芋を忍ばせ、オリジナルのレモンシロップで味付け。氷が見えなくなるまで表面をサツマイモのペーストでコーティングしたら、生クリームとドライレモン、サツマイモの素揚げをトッピングして出来上がりです。

食感を残したペーストは甘さ控えめで、レモン味とベストマッチ。しばらく食べ進めると顔をのぞかせるアイスクリームも濃厚なのに後を引かず、全てのフレーバーが融合してさっぱりとした味わいに仕上がっています。添えられたレモン練乳をかければ“味変”も。ミルクの風味が加わり、思わず笑顔になるおいしさです。 かき氷2種はイートインのみの提供。「アンティークのテーブルや椅子が並ぶ2階で、ゆっくり召し上がってください」と松岡さん。まちの喧噪（けんそう）や暑さから逃れ、シックな空間でいただくほっこり味の冷菓、おすすめです。